Adobe Systemsは米国時間3月21日、「Adobe Reader」と「Adobe Acrobat」に影響を及ぼす「Adobe Flash Player」の深刻な脆弱性に関して、フィックスを公開した。この脆弱性は、電子メールで「Excel」ファイルを配布し、そこに埋め込まれているFlashファイルを経由した攻撃で悪用されたと報じられている。
先週の報道によると、この脆弱性を利用することで、攻撃者はシステムをクラッシュさせたり、乗っ取ったりすることができるという。AdobeはAdobe ReaderとAcrobatを標的とする攻撃を確認していないと述べ、サンドボックス技術を取り入れた「Adobe Reader X」の保護モードによって、この種の悪意あるプログラムの実行を防止できることにも言及した。
セキュリティ情報ページによると、このバグはバージョン10.2.152.33以前のWindows、Macintosh、Linux、Solaris版Adobe Flash Player(「Google Chrome」ユーザーの場合はAdobe Flash Player 10.2.154.18以前)と、「Android」版のAdobe Flash Player 10.1.106.16以前で確認されているという。
別のセキュリティ情報ページでは、上述の脆弱性に関連して、WindowsとMacintosh版のAdobe ReaderおよびAcrobat X(10.0.1)以前のバージョン10.x、およびバージョン9.xに含まれる「authplay.dll」コンポーネントの深刻な脆弱性について、修正方法が紹介されている。
Adobeは、WindowsおよびMacintosh版Adobe Reader 9.4.2のユーザーを対象にReader 9.4.3を公開しており、WindowsおよびMacintosh版Adobe Acrobat X(10.0.1)のユーザーにはAdobe Acrobat X(10.0.2)へのアップデートを推奨している。
「Adobe Reader Xの保護モードによって、この種の悪意あるプログラムの実行を防ぐことが可能なため、Windows版Adobe Reader Xについては、現在2011年6月14日に計画されているAdobe Readerの次回の四半期セキュリティアップデートでこの問題に対応する予定だ」(Adobe)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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