トレンドマイクロは3月7日、2月の「インターネット脅威マンスリーレポート」を発表した。2月には、日本国内で偽セキュリティソフト「TROJ_FAKEAV(フェイクエイブイ)」の感染報告が増加、感染報告数ランキングで2位に上昇した。金銭を狙う傾向が高まっている現在において、偽セキュリティソフトは金銭に直結する攻撃として、ますます増えると予想している。
2月に確認された新たな不正プログラムの流行として、検出数ランキング日本国内で7位、全世界で6位にランクインした「TROJ_SPYEYE.SMEP(スパイアイ)」を挙げている。この不正プログラムは、ネットバンキングの口座情報を狙うボット「SpyEye」の亜種で、2月に新たに発見された。ボットを操るツールであるSpyEyeはネット上で売買されており、今後、ターゲットが拡大する恐れがある。
日本国内のランキングでは、1月に引き続きファイル共有ソフトで広まる不正プログラムがランクインしている。ファイル共有ソフト上では、新種の不正プログラムで目立ったものは確認されておらず、数年前から存在しているものが依然として流通している。ファイル共有ソフトの仕組みとして、一度ファイル共有ソフトのネットワーク上に流通したファイルは、半永久的に残ることになる。
全世界のランキングでは、グリーティングカードを装いメールで広まる「WORM_KELIHOS.SM(ケリホス)」が急増、3位にランクインした。また、ネットバンキングの情報を狙うと見られる不正プログラムも目立っており、hostsファイルを書き換えることで特定の銀行サイトへアクセスした際に不正なサイトへ誘導する「TSPY_ONLINEG.MCS(オンラインジー)」が5位、TROJ_SPYEYE.SMEPが6位となっている。
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