筆者の知人のITプロフェッショナルはほとんど、長時間労働を行っている。つまり、彼らは同僚と共に長い時間を過ごしているわけだ。筆者の経験から言えば、部員同志が良い人間関係を築いているIT部門は、仕事をよりスムーズに進められる傾向にある。
筆者は有望であると確信した応募者との面接を行う場合、その人材と共に働くことになる部員を巻き込むようにしている。まず、面接には部員全員に参加してもらい、その応募者に対して質問を投げかけてもらう。そして、無事に面接が終わったのであれば、ソーシャルスキルを判定できる機会を作り出し、お互いにうまくやっていけるかどうかを見極めるようにしている。筆者はこういった機会として、皆を夕食に連れて行ったこともあれば、個人所有のヨットで午後のひとときを共に過ごしたことも1~2回ある。
技術的な資質については申し分ないものの、ソーシャルスキルがない、あるいは今いる従業員とうまくやっていけそうにないという理由で採用に至らなかった応募者もいる。技術的な知識の有無も重要であるとはいえ、毎日長い時間を共有する人々とうまくやっていけるかどうかも同じくらい重要なのである。
IT分野で長年働いた経験のある人であれば、業務上の問題を解決するためには創造力の発揮が必要不可欠となる場合もあることを知っているはずだ。このため筆者は、面接の場で応募者の創造力をテストするようにしている。それがレゴブロックを用いたテストである。
このテストでは、さまざまなレゴブロックの入った箱が応募者に手渡される。応募者には、それらのブロックを使って20分以内に何らかの作品を作り上げるという課題が与えられるわけだ。そして20分後、完成した作品を見せてもらうことになる。筆者が注目する点は、応募者自らが誇りを感じるような創造的なデザインとなっているかどうかである。レゴブロックで創造的なものを作り上げられるのであれば、その人材は他の種類の問題を解決するうえでも創造力を発揮できるはずなのだ。
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