上記の4項目で素晴らしい評価を得た候補者(技術に精通しており、成果を重視し、今いる部員たちとうまくやっていけそうであり、創造的な問題解決能力も備えているという人材)がいるものの、その候補者の要求する給与水準が会社の予算を超過しているという場合を考えてもらいたい。そういった場合でも、まったく希望がないわけではない。あなたの会社がどれほど官僚的であるかにもよるが、待遇を工夫することでその人材を獲得できる可能性があるのだ。
筆者の経験から言えば、こういった場合における最も優れた方法は、採用したい応募者と腹を割って話し合うことである。応募者に対して、会社が払える給与の最高額を告げたうえで、仕事に魅力を感じてもらえるよう、他の面で優遇できる旨を説明するわけである。
応募者は、あなたから見て思いも掛けない待遇に食指を動かす場合もあるだろう。例えば筆者は、毎週金曜日の午後を休みにするという条件を示されたために、断ろうと思っていた仕事に就いたことがある。また別な機会では、要求していた額の給与は認められなかったものの、素敵な社用車の貸与と、そのプライベート使用を認められたために就職を決めたこともあった。
筆者は自分が採用する立場になった際にも、同様の手法を活用したことがある。例を挙げると、高額の給与を要求してきた応募者に対して、毎年数週間の有給休暇を追加で付与するよう取りはからったことで、採用にこぎ着けたケースがあった。また、応募者が贔屓にしているスポーツチームのシーズンチケットの購入費用を会社が負担し、ホームゲームの日には必ず試合観戦に行けるよう仕事のスケジュールを調整するという条件を出すことで採用に至った者もいた。念のために書いておくと、そのシーズンチケットは、応募者が最初に要求してきた給与額と、会社が支払える給与額の差額よりもはるかに安いものであった。実際、この取り決めは双方に大きな利益をもたらした。入社した彼は手に入れた条件に大喜びであったうえ、会社は大金を支払うことなく生産性の高い従業員を雇用できたのである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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