ソフトバンクの代表取締役兼CEOの孫正義氏が、世界最大のモバイル関連の展示会2011 Mobile World Congress(MWC)でIntelの最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏や米YahooのCEOであるCarol Bartz氏とともに登壇し、モバイルの展望や、日本でのボーダフォン買収について語った。
孫氏はPCとタブレットの関係について、PCをタブレットに置き換えることは可能だと述べた。同氏自身は1年前に、PCからタブレットに完全に移行し、ソフトバンクの従業員も1人1人に「iPhone」と「iPad」が支給されているという。
「わたしはこのタブレットを毎日、どこに行く時も使用している。トイレでもだ」と孫氏は、ある端末(機種は不明)を持ち上げて述べた。また「この12カ月間、PCを触ったことはない」という。
また、当時は「クレイジーな賭け」と言われたと自身も述べる日本のボーダフォン買収については、今は成果を上げており、スマートフォンをめぐるデータ通信の需要によって加速していると語った。しかし同時に、この買収は悲観的に見られ、株価が下落し、同社は4年間で毎年10億ドルを損失したとも述べている。しかし、同氏によると、モバイルのデータトラフィックは当時から30倍に成長したという。
「人々は、モバイルはもう儲けにならないなどと言い始めていた。危険な賭けではあったが、無茶な行動も時にはいいリターンになる」(孫氏)
「モバイルキャリアはダムパイプになり始めている」と孫氏は付け加え、「これは重苦しい現実だ」と語った。
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