Doctor Web Pacificは2月15日、1月のウイルス脅威を発表した。年末年始に恒例の“休暇”サプライズはほとんど起こらず、2011年は比較的穏やかに始まったという。1月は前月と同様に、脅しやネットバンキングのアカウント、電子キャッシュシステムのパスワードを盗むといった手法で利益を得るような、悪意のあるプログラムが主流になったとしている。
1月のトピックスとして、感染させたシステム内のドキュメントを暗号化し、それを解読するための特別なツールをユーザーに有料で提供するトロイの木馬の新しいバージョン「Trojan encoders」が登場したことを挙げている。また「Windows blocker」がユーザーのシステムに拡散し続け、多様性を増しているとともに、システムを解除するための要求金額が増加しているという。
同社の無料テクニカルサポートチームに寄せられた、ネット詐欺に関する依頼の1月の平均数は178件に達し、前月よりも8%増加。また、携帯アカウントへの送金を要求する悪意のあるプログラムに関する依頼は80%に増えたとしている。
支払端末ではなくモバイルオペレータの提供するSMSサービスを使って犯罪者の携帯アカウントを再補充するようユーザーに要求するトロイの木馬に関する依頼件数は、前月の23%から1月は43%に増加。ユーザーが金銭を払うテキストメッセージの送信を要求するマルウェアに関する依頼は減少し続けており、1月には全体の15%のみとなった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」