エフセキュアは12月1日、オンラインゲーマーを狙う典型的な脅威として「トロイの木馬」「ファイアウォールの落とし穴」「アンチウイルスソフトの落とし穴」「ポーカー」「キーロガー」の5種類を挙げ、注意を喚起した。世界的に人気のオンラインゲームがウイルスやフィッシング詐欺などさまざまな脅威の温床になっていることを受けたものだ。
最近では家庭用ゲーム機でもインターネットに接続できるようになっており、セキュリティ対策が重要になっている。例えばトロイの木馬ウイルスは、善意もしくは無害のプログラムを装い、ソフトウェアのアップデートやパッチのダウンロードを促す。
もしトロイの木馬に感染してしまうと、ユーザーネームやパスワードが盗まれ、本人の知らぬ間にログインされてしまうという。これにより、ゲーム内で使用されるキャラクターや通貨、武器などが勝手にオンラインで売買されてしまう可能性がある。
ファイアウォールの落とし穴とは、複数のオンラインゲーマーと同時に遊ぶためはネットワーク環境をオープンにする必要があり、その際に誤ったファイアウォールの設定をしてしまったり、完全にオフにしてしまったりすることだ。こうした問題は、家庭用のルータやADSLモデム上のファイアウォールを設定する際に多く起こる。しかし、これはインターネット上で「裸」になるのと同様なため、非常に危険だとエフセキュアは警告している。
アンチウイルスソフトの落とし穴は、ゲームのパフォーマンス向上のために、セキュリティソフトのアンチウイルス機能をオフにしてしまうこと。ゲームを楽しむ際に必要なさまざまなアプリケーションを動かすとPCの動作が重くなるため、これを避けようとするのだ。
しかし、アンチウイルスソフトを利用しないと、メールのやり取りやサイトの閲覧などを通じてウイルスに感染する危険がある。実際のところ、アンチウイルス機能はプログラムを開閉する際に作動するだけなので、ゲームのパフォーマンスにはほとんど影響を及ぼさないとのことだ。
オンラインポーカーは、実際の金銭を賭けて遊ぶゲーム。匿名で国境を越えて金銭がやり取りされるため、オンラインポーカーを悪用すると、簡単にマネーロンダリングができてしまう。犯人は盗んだクレジットカードなどを使って新しいアカウントを作成し、普通のプレーヤーに紛れて故意に負けたりするなど、悪質なプレイを繰り広げる。ルーレットなどの伝統的なオンラインカジノゲームも、このようなマネーロンダリングに悪用されることがある。
キーロガーは、多くのトロイの木馬にプログラムされているもので、キーボードの入力情報を収集する。この種のウイルスに感染してしまうと、オンラインゲーマーはログインする度にIDやパスワードなどの情報が盗まれる恐れがある。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス