The Huffington Postはまさに、AOLがSeedではできなかったことをするために必要なものなのかもしれない。The Huffington Postの検索エンジン最適化は秀逸だ。非常に積極的な読者がいるため、記事には膨大な数のコメントが付くことが多い。The Huffington Postが自社で編み出したモデレーションとユーザーバッジのシステムによって品質も担保されている。さらに、The Huffington PostはFacebookと密接な関係を築いており、Facebookによるニュース共有の取り組みをほかのパブリッシャーが利用できるようになる前に、その一部を試験的に試している。また、好き嫌いは別にして、大勢の人がThe Huffington Postを、ほかのユーザーに見てもらえるという点で選択すべきプラットフォームだと考えており、無報酬でもよろこんでブログを執筆している。
批判的な人々は、The Huffington Postの広告料金の安さや、比較的安っぽいコンテンツの蔓延(「動画:Christina Aguilera、米国国歌の歌詞を間違える」「写真:妊娠中のSelma Blairのビキニ姿」)、Huffington氏の極めて個性的な人柄にブランディングを依存していることを指摘する。だが、そもそもThe Huffington Postの生き残る可能性が極めて低かったことを考えると、同社は何かを正しくやってきたに違いない。The Huffington Postは2005年、わずかな資金と有名人のコネ、そして2004年の大統領選挙に対するリベラル派の不満に煽られた熱狂をもって開設された。これらの要素はウェブサイトを何らかの成功に導くものではない、というのが大方の意見だった。しかし、The Huffington Postはそうした予測を覆した。また、専門家は2008年の選挙後にThe Huffington Postのトラフィックに障害が発生すると予測したが、そのときも予測を覆した。
なぜこういったことが可能だったのかというと、The Huffington Postが技術に精通しているからだ。実際のところ、AOLが3億1500億ドルを支払ったのは、その技術に対してだ。そしてAOLは、その技術を無駄にしないために、極めて慎重にならなければならない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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