キヤノンは2月7日、デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X5」と「EOS Kiss X50」を発表した。
EOS Kiss X5(X5)は2010年2月に発売したEOS Kiss X4(X4)の後継機となる製品だ。
新たにバリアングル液晶モニタを搭載。サイズは高さ99.5mm×幅133.1mm×奥行79.7mmで、X4(高さ97.5mm×幅128.8mm×奥行75.3mm)よりもやや大きめになった。重さは570g。画素数は約1800万画素のCMOSセンサ(APS-Cサイズ)。連写は最高約3.7コマ/秒だ。常用設定できるISO感度は100〜6400で、拡張設定により12800まで対応する。
動画機能を強化しており、X4と同様にフルHDの撮影に加え、X5では新たに撮影時に画面の中心部を約3倍から10倍に拡大して撮影できる「動画デジタルズーム」に対応。さらに設定した秒数だけを録画できる「ビデオスナップ」機能、BGMをつけて再生できる「スライドショー&エフェクト」機能も備えた。
EOSシリーズとして初となる「シーンインテリジェントオート」機能を搭載した。人物の顔や被写体の色、明るさ、動き、コントラスト、距離などの情報をもとに、カメラが自動的に撮影シーンを解析する「EOSシーン解析システム」によるもの。
これまでの「全自動」モードは、「AE(自動露出)+AF(オートフォーカス)+AWB(オートホワイトバランス)+ALO(オートライティングオプティマイザ)」の4つで行われていた。この4つに「ピクチャースタイル」のオートを加えて5つのオート機能を連携させることで実現したという。
従来製品に比べ、室内での人物撮影はより顔の明るさや色合いを適切に仕上げられるほか、夕景シーンなども色鮮やかで雰囲気のある写真が撮影できるとしている。
発売は3月3日で、市場想定価格はボディ単体が9万円前後、レンズキット(本体+「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」)が10万円前後、このレンズキットに「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」を加えたダブルズームレンズキットは13万円前後の見込み。
これまで、ファミリー層をターゲットにしてきたEOS Kissシリーズだが、今回発表されたX50は若年層をターゲットにした入門カメラになる。EOSシリーズとして初のカラーとなるレッドとブラックの2色がラインアップされている。
画素数は約1220万画素で、連写は最高約3.0コマ/秒、液晶モニタサイズは2.7インチ(23万ドット)、HD動画が撮影できる。X5と同様にシーンインテリジェントオートを備えるが、X5のシーン解析とは制御できるシーン数が異なるため、同じものではないとのことだ。
発売は3月下旬を予定。市場想定価格は、ボディ単体が5万円前後、ボディと「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」をセットにしたレンズキットが6万円前後、レンズキットにEF-S55-250mm F4-5.6 ISを加えたダブルズームレンズキットが9万円前後の見込み。
X50だけのラインアップとして、本体とEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS IIと、レンズキットに、130gと軽量で明るい単焦点レンズ「EF50mm F1.8 II」を加えた「こだわりスナップキット」が用意されており、価格は7万円前後の見込み。
女性を意識したX50向けのアクセサリとして、レースをあしらった「EOSロングストラップELS-10」(希望小売価格4000円)も発売する。
EFレンズとして、デザイン変更した「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」(3月発売、価格は3万3000円)、「EF500mm F4L IS II USM」(5月発売、108万円)、「EF600mm F4L IS II USM」(6月発売、137万)の3つを発表。さらに、超望遠ズームレンズ「EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4X」を開発中であることを明かにした。外観サンプルを2月9日から開催される写真の総合展示会「CP+」に参考出展するとしている。
このほかに小型化したスピードライトの新製品「SPEEDLITE 270EX II」を4月に発売する。270EXの後継機で、リモートレリーズ機能などが付いた。価格は1万7000円。
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