企業が人材の発掘と育成を行う際にはまず、社内のリソースを洗い出すべきである。最も貴重なリソースが社内に眠っていた、という経験を持っているマネージャーも多いことだろう。社内の人材に対して適切な訓練とサポートを提供することで、より幅の広いタスクを任せられるようになるはずだ。こういったことは、テクノロジやプロセスが絶え間なく進歩しているITサービス分野においては特に重要となる。
優れた組織を築き上げようとしている幹部の多くは、IT分野の人材を探す際に、素質と、具体的な経験や資格との間のバランスが重要となることを理解している。また、採用担当マネージャーであれば、応募者として適切な人柄や経験、問題解決能力を備えていたとしても、特定の資格や技術的なスキルセットを有していないという人材に出会うこともしばしばあるはずだ。
雇用の決定権を握っている人々は、才能ある人材を確保したり、ITチームを編成するにあたって、ある種のスキルは教えることができるとしても、応募者の素質や姿勢は訓練でどうにかなるものではないということを理解しておく必要がある。そういったことを理解していれば、適切な人柄の人材が現れた場合(たとえ特定のスキルセットを有していなかったとしても)、募集している人材に求められているスキルを定義し、その人物に足りないスキルを訓練によって身に付けさせることが可能かどうかを見極めやすくなるはずだ。
ITチームの効率とバランスを継続的に追求していくには、才能ある人材を常に探し続けることが不可欠である。こういったことは、人材を求める先が世界に広がり、その規模や多様性が増大するにつれてより重要になってくる。人材確保の道筋をつけておくことで、急に人材が必要になった場合でも、それほどあわてずに対処できるはずだ。また、マネージャーは人材の獲得において、性急な決断を下したり、チャンスを逃したりすることがないようにすべきである。そのためには、自社のビジネス計画をチェックし、海外進出や移転も含めて今後発生しそうなニーズを把握しておくことが必要だ。また、自社における今後のニーズや方向性にマッチする人材を雇用できるよう、見込みある人材を確保するためのネットワークを作ったり、人脈を広げたりしておくという努力も重要である。
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