ネットワークこそがテーマだ。ラスベガスで開催中の「2011 International CES」で米国時間1月6日朝に行われた、Verizonの会長兼最高経営責任者(CEO)Ivan Seidenberg氏の基調講演では、新しい4G LTEブロードバンドインフラが話題の中心となった。同氏は講演のなかで、ますますつながりが複雑化していく、われわれの生きるこの世界が生み出す「創造的革命」の可能性を称えた。
「無線データは、いまや年ごとに倍以上に増えている。スマートフォンは一年でほぼ90%増加しており、モバイルブロードバンド向けのまったく新しいコンピューティングプラットフォームが出現している」と、Seidenberg氏は述べた。
このネットワークの力こそ、Verizonが講演で取り上げたすべての話題のカギだった。その話題とは、より緊密につながり合った世界を実現するための高速ブロードバンドの進化、Motorolaとの提携による、デュアルコアCPUを搭載した新しいスマートフォン「DROID BIONIC」と「Xoom」タブレット、Googleの「Android」(およびタブレット向けに最適化されたAndroidの次期バージョン「Honeycomb」(開発コード名))だ。
Appleの「iPhone」をVerizon版として発売するという発表は、熱烈な期待の声もあったが、ついに行われなかった。
Verizonの社長兼最高執行責任者(COO)であるLowell McAdam氏が壇上のSeidenberg氏に加わり、4Gネットワークの開発と「全米一のスピードと性能を誇るネットワーク」を構築するという2007年の約束について語った。
「われわれは家電業界全体に、この市場が急速に発展するというシグナルを送った。このビジョンは2011年に実現する。1カ月前に、Verizonは38の主要な市場で商用LTEサービスを開始した」とMcAdam氏は述べた。
McAdam氏はさらに、ホログラフィックゲームや高品質テレビ会議のような、3D技術とメディアを駆使したネットワーク利用に必要なファイバインフラ、「ビッグブロードバンド」について語った。同氏は「動画トラフィックの激増」を予言し、「このファイバの伝送速度に実質的な限界はない」と主張した。
最終的に、世界はますます密接につながり合うことになるという。
「ネットワークの革新は、われわれにできることを変えるだけではない。あなた方がわれわれとともにできることも一変する。家庭は、エネルギー利用やヘルスケア、セキュリティシステム、機器を管理するためのスマートハブとなるだろう。私はこれらを、『IQの高いネットワーク』と呼ぶ。こうしたネットワークが、この業界を前進させる車輪のハブなのだ」と、McAdam氏は語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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