技術製品に関する賢い買い物についての話をしよう。約30年前に販売されたApple製コンピュータが販売価格の315倍の値段で購入された。
この製品は「Apple I」で、Apple共同創設者Steve Jobs氏の両親が所有するガレージで開発された200台の内の1台。ロンドンにある Christie'sのオークションハウスで英国時間11月23日、13万3250ポンド(約21万ドル、約1752万円)で落札された。Apple Iは、筐体、キーボード、モニタを含んでおらず、1976年には666.66ドルで販売されていた。Appleは1977年、同モデルの製造を中止にしている。
Christie'sは、同コンピュータを「歴史的な遺物」と呼ぶとともに、8KバイトのRAMなどオリジナルの部品すべてが残っていることを明らかにした。また、Christie'sによると、同コンピュータは、オリジナルの箱に収められており、Jobs氏の署名入りセールスレター付きだという。
落札者は、イタリア人のビジネスマンでありコレクターのMarco Boglion氏だとAP通信は伝えている。同氏は、電話でオークションに参加したという。
Apple Iは、ほとんどのパーソナルコンピュータが組み立てキットとして販売されていた当時、組み立て済みのマザーボードとして販売された最初のパーソナルコンピュータとして新しい分野を開拓した。
Appleのもう1人の共同設立者Steve Wozniak氏は、ロンドンのオークションに出席し、署名入りの手紙を落札されたApple Iに添えた。Wozniak氏は、第二次世界大戦中に使われたドイツの暗号機「Enigma」、現代のコンピューティングのパイオニアである英国の数学者Alan Turingが書いた文書などとともに、自分が開発したものがオークションにかけらえたことを誇りに思うと述べた。
Wozniak氏はオークション後、「今日、Turingの文書やEnigmaのようにApple Iがオークションにかけられたのを見て、感慨深い気持ちになった」と記者団に語ったという。「非常に重要な一歩だ。開発時にはそのような気持ちを持つことはなかったが」(Wozniak氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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