楽天は11月9日、2010年12月期第3四半期(1月〜9月累積)決算を発表した。売上高は前年同期比16.4%増の2525億5600万円、営業利益は同14.5%増の442億200万円、経常利益は同15.4%増の431億1500万円、純利益は繰り延べ税金資産の取り崩しで法人税等の調整額が増えたため、同44.2%減の264億5900万円となった。EC事業、ポータル・メディア事業、トラベル事業ともに高成長を果たした。売上高、営業利益、経常利益では、第3四半期の決算としては過去最高益となる。
セグメント別に見ると、EC事業では、楽天市場のユニーク購入者数が前期比5万人増の919万人となった一方、注文件数や1回あたりの購入金額、1人あたりの購入総額などは前期比で微減となった。「暑さのために冬物商材の売れ行きが出遅れたほか、前年同期に合った新型インフルエンザの特需効果がなかった」(楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏)ものの、流通総額は向上した。
また、5月に買収を発表した米Buy.comや6月に買収を発表した仏PriceMinisterのほか、百度とともに10月から開始した中国向けサービス「楽酷天」などの海外事業も好調。その結果、売上高は前年同期比24.9%増の1007億8900万円、営業利益は同12.6%増の275億8900万円となった。
トラベル事業についても、「『ホテルの予約はインターネットで』というように旅行者の動向が抜本的に変わった。今後も成長をとげる」(三木谷氏)とコメント。日本航空インターナショナルやジャルツアーズと組んで開始したダイナミックパッケージ「JAL楽パック」など、提携でさらに質の高いサービスを届けるとした。
決算説明会では、Googleが開始した価格比較サービス「Google ショッピング」に関する質問が出た。三木谷氏は現時点でコンテンツを提供していないこと説明した上で、「インパクトとしてはポジティブ。我々は最大のマーケットプレイスを持っており、(Google ショッピングは)ポジティブに作用すると思っている」とコメント。その上で、カカクコムの「価格.com」など競合も含めてデータ提供を検討するとした。
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