個人用インターネットアーカイブを提供するEvernoteは、ユーザー基盤を拡大しブックマーク機能を拡張する新たなアプローチとして、パブリッシャーやブログ所有者向けのツール「Site Memory」を公開した。これはユーザーが後で読みたいウェブコンテンツを保存しておけるようにするもので、Evernote全体でユーザーの人気が最も高いコンテンツを宣伝する助けにもなる。
ブログの投稿に(あるいはどんなページでも)Site Memoryボタンが追加されていれば、ユーザーはそのコンテンツをブックマークして、自分のEvernoteアカウントに保存できる。「Instapaper」や「Read It Later」などのウェブブックマークサービスと同様、好きなときにコンテンツを見ることが可能だ。ただし、URLのような単なるリンクではなく、コンテンツ全体がEvernoteのサーバに保存される。また、特定のドメインから保存したすべてのコンテンツを再訪したユーザーに表示する機能も備えている。
パブリッシャーは自分のページにSite Memoryボタンを追加する際に、推奨タイトル、タグ、サイトのCSSを引き継ぐかどうかなど、オプションを前もって設定しておくことができる。ユーザーがすべての投稿を取り込んでしまうのが心配なら、Site Memoryに保存できるコンテンツをパブリッシャーの側で制限しておくことも可能だ。
それにしても、ユーザーがサイトを再訪すれば多少なりとページビューを稼げるのに、その機会を奪われかねない機能をパブリッシャーが追加する理由は何か。アフィリエイトプログラムの形で収入が見込めるのだ。ユーザーがEvernoteのプレミアムサービスに登録して会員になると、ページにボタンを追加しているサイトに料金が支払われる仕組みだ。
プログラムに参加しているサイトからユーザーがEvernoteの利用登録を行い、さらにEvernoteの有料顧客になった場合に限り、アフィリエイトの代金10ドルが支払われる。
アフィリエイトプログラムに加え、EvernoteはSite Memoryボタンを利用するサイトにさらなるトラフィックをもたらすことを約束している。「Evernoteは2〜3週ごとに、当社のさまざまなソーシャルメディアチャネルを通じて、最も人気の高いサイトを宣伝していく」と、同社はSite Memoryの機能を説明するページに書いている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」