Microsoftの幹部は「iPad」や「Android」タブレットやスマートフォン向けに「Office」を提供する計画があるかどうかについて、一貫してノーコメントの姿勢をとっている。
現時点でWindows PCやMac以外のデバイスでOfficeを利用する「最善の」方法は、「Office Web Apps」を利用する手法だ。
Office Web Appsは「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」のウェブ版であり、Windows PC用Officeと「Office for Mac 2011」を補完する位置づけとなる。「SkyDrive」と「Hotmail」経由でアクセスする広告付きの無料版、それに「SharePoint 2010」を必要とする有料版2種類(1つは顧客がオンプレミスで動かすもので、もう1つはMicrosoftがホスティングするもの)がある。Microsoftはよく、Office Web Appsはクロスプラットフォームである点を強調する。だが実際は、一部の携帯電話とPCでしか動かないし、プラットフォームによって利用できる機能も異なる。
Office Web Appsの無料版をPC/ノートPC/デスクトップPCで利用したいのであれば、以下が要件となる。
携帯電話で無料版を利用したいのなら、選択肢はさらに限られる。
有料版をPC/ノートPC/デスクトップPCで利用したい場合、以下の組合わせとなる。
携帯電話の場合、有料版なら選択肢は広がる。
ではiPadはどうか?いま現在、iPadユーザーはWordとPowerPointのファイルしか閲覧できない。「編集、ExcelやOneNoteの対応を含め、引き続き新しいシナリオを評価しているところだ」とMicrosoftの代表者は述べている。Appleが11月にiPad OSを「iOS 4.2」にアップデートした後、新たに利用できる機能が増えるのかという質問に対しては、これまでのところ回答はない。
ここまでだけでもわかりにくいが、まだある。
MicrosoftがOffice Web AppsはこれらのブラウザとOSの組み合わせが動くプラットフォームで「動く」というとき、この「動く」という言葉はさまざまな意味を持つ。以前にも書いたように、OneNoteが利用できないなどの不足があるのが現状だ。
2010年6月7日より、Office Web Appsの機能は拡大され、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteの作成、編集、アクセスが可能となった。OneNoteとExcelには共同編集機能も追加されている。以前は印刷とグラフ機能に制限があったが、そのいくつかは8月のアップデートで解消されている。
Office Web Appsユーザーガイドに以下のような機能比較表があった(最新のものではないが、最新版を入手できなかった驚いたことに、これは最新版だった!)。
わたしの結論としては、当面の間、Office Web AppsはWindows PCやMac以外のマシンや端末でOfficeにアクセスしたいユーザーにとって満足なものとはいえないだろう。Office Web Appsの機能はまだ開発中であり、対応プラットフォームも不完全でわかりにくい。同時に、「Dropbox」や「DataViz」などのアプリケーションがある中で、iPadとMicrosoft以外のスマートフォンユーザーが完全なOffice機能を必要としているかどうかについても、確信できない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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