ベルリン発--SD Card Association(SDA)が、広く普及しているフラッシュメモリカードの新規格策定に取り組んでいる。新しい規格では、データ転送速度が現在のSDHC/SDXCカードの3倍近くになる。
SDAのマーケティング委員会のメンバーであるAkihiro Kasahara氏は、当地で開催されたエレクトロニクスショーIFA2010でインタビューに応じ、2011年第1四半期には仕様が固まるはずで、それから1年ほどで製品が登場する見込みだと述べた。
現在のSDカードはデータ転送バスの転送速度が最大104Mバイト/秒となっているが、実際の読み出しおよび書き込み速度はこれよりも若干遅い。現時点で仮に「SD 4.0」と呼ばれている新たな仕様では300Mバイト/秒まで転送速度が上がると、SDAで通信担当ディレクターを務めるKevin Schader氏は述べた。
転送速度を上げるために、SDカードの裏面にある端子は2列に配置される。ただし、追加する端子の数についてSDAでなおも議論が続いている、とSchader氏は言う。
また、新しい規格の名称もまだ決まっていない。現時点で最高速を誇る規格は「Ultra High Speed(超高速)」の頭文字を取って「UHS-I」と呼ばれており、新しい規格には「UHS-II」のような名称が使われる可能性がある、とKasahara氏は述べている。このカードは比較的低速な旧式の機器でも使えるが、新しいカードの速度を生かすには、当然ながら新しい機器が必要になるはずだ。
現在、最大32Gバイトまでのデータを保存できるSDHCカードが主流となっているが、新しい規格におけるSDXCカードの最大容量は2テラバイトとなる。SDXCカードはすでに供給されているが、今のところ最大容量は64Gバイトでしかない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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