富士通は8月31日、家電、精密機械、自動車部品などの製造業向けに、経営戦略に基づいた生産活動を支援するソフトウェア「GLOVIA/SCP FA PSI Collaborator」を、同日より販売開始することを発表した。同製品は、富士通アドバンストエンジニアリングが開発したものだ。
同ソフトウェアは、製造業において生産、販売、調達部門が目標として共有する生産予定量(生産枠)を、日々の受注状況に応じて自動計算し、最適な生産日程や部材の所要数、在庫数、および受注オーダーの生産順序など、需給の関係をシミュレーションするソフトウェア。また、需要変動に応じて最適な生産予定量をコントロールする機能と、それを生産、販売、調達部門で共有しながら、製造ラインの「ヒト、モノ、カネ」を効率的に配置、運用するための仕組みを提供する。これにより、余剰在庫削減など全社的な生産性の向上や、意思決定の迅速化、製造現場の効率化を実現するとしている。
同製品の特長は、タイムリーに計算された生産予定量を部門間で共有することで、生産活動を効率化できることだという。また、「機種ごとの平準化状況」「お客様状況」「部品の在庫状況」などをタイムリーに確認することで、受注状況を反映した平準化生産と突発的な受注に対する対応の両立ができ、無理、無駄、ムラのない生産が可能になるという。さらに操作画面は、使い慣れた表計算ソフトのような生産(Production)または調達(Procurement)、販売(Sales)、在庫(Inventory)の三位一体を表す「PSI表」に加え、視覚性の良い「受注積上グラフ」や操作しやすい「オーダーリスト」などで構成されている。このため、従業員にとってシンプルで使いやすく、操作や確認を簡単に行うことができるとしている。
GLOVIA/SCP FA PSI Collaboratorの販売価格は、10クライアント付きで1200万円(税別)からとなる。富士通では、2012年3月末までに10億円の販売を目指すという。
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