Mozillaは、「Android」搭載電話と「Nokia N900」への「Firefox」ブラウザ搭載に向けて1歩前進した。Mozillaは米国時間8月27日、「Fennec」のアルファ版をリリースした。Fennecは、まだ開発段階にある「Firefox Mobile」の全インスタンスの開発コード名である。
機能的には、Fennecアルファ版は、2010年4月に一部公開されたFennecプリアルファ版に非常によく似ている。しかし、大きな相違点は、「Firefox Sync」が加わったことである。Firefox Syncは、現在開いているタブ、ブックマーク、閲覧履歴、パスワード、フォーム入力のデータを、Mozillaの安全なFirefoxサーバ上のクラウドに保存するアカウントベースのウェブサービスである。Fennec、またはその他の任意のFirefox MobileアプリケーションでFirefox Syncを使用すると、デスクトップで訪問したURLに、Android搭載電話からアクセスすることができるようになる。携帯電話の小さなキーボードからの入力が少なくて済むように、Firefox Syncが入力を補助してくれる。
Firefox Syncが、インストールに含まれるようになることから、ユーザーによる同サービスの設定は最小限となり、携帯電話とデスクトップにおけるその利用が高まることが期待される。同サービスは、「iPhone」上のFirefoxアプリケーションにも利用されている。
Firefox Syncに加え、ブラウザアドオンのサポートも、Fennecの重要な差別化要素である。Firefoxが、デスクトップでの閲覧において、Microsoftの「Internet Explorer」の代わりに最もよく利用されるブラウザになっているのは、これらのアドオンのおかげであることがその主な理由である。Fennecでは、設定ツールと開いているブラウザタブが画面の両端に寄せられたデザインになっており、左右に移動することによってコントロールにアクセスする。これにより画面上のボタンが整理され、コンテンツに集中できるようになっている。
Fennecは現在、Android搭載電話およびNokia N900向けにダウンロードし、テストすることができる。Android向けのFennecアルファ版は、テストとフィードバックの取得を目的としたものであり、汎用向けではないため、経験豊富なユーザーのみダウンロードすることが推奨される。テスト中には、バグや安定性の問題に遭遇する可能性がある。
興味のある読者は、Mozillaのサイト上で技術リリースノートを参照できる。ここには、技術的な詳細情報が記載されており、また、Mozillaのブログでデモを視聴することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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