Gartnerのアナリストは、企業における「Windows XP」と「Windows 2000」から「Windows 7」へのマイグレーションが今後数年で進み、これはIT部門の負担を予算とリソースの両方から増加させると警告している。
Gartnerは米国時間8月26日に発表したプレスリリースで、2011年から2012年の間、「Windows 7へのマイクグレーションに関する技能を有するITスタッフに対する需要は供給を上回り、サービス価格は上昇する」と記している。
IT部門がWindows 7へのマイグレーションを開始するのは早くても2010年第4四半期と見られており、PCハードウェアの買い替えサイクルは4〜5年といわれている。「企業の多くは、通常のハードウェア買い替えサイクルでは、Windows XPのサポートが終了する(2014年)前にWindows 7にアップグレードできない」とGartnerは述べている。
この結果、IT部門はマイグレーション計画を前倒しする必要があり、これはコスト増になるという。
「アップグレードを前倒しする場合、2011年と2012年の間にPCに費やす予算の比率は、最もうまくいくシナリオでも20%、最悪の場合で60%増加するだろう」とGartnerのリサーチバイスプレジデント、Steve Kleynhans氏は述べている。典型的なIT予算ではPCが15%を占めているため、20%から60%増加した場合、この数値は低くても18%、高い場合には24%になる可能性がある。これは、両年におけるITコストと関連プロジェクトの予算に大きな影響を与えそうだ。
GartnerはPC1万台レベルのエンタープライズをモデルに、いくつかの試算を行っている。それによると、Windows 7を搭載した新規PCに買い替える場合、PC1台あたりのマイグレーションコストは、環境の管理レベルにも依存するが1205ドル〜1999ドルと見積もっている。既存のPCをWindows PCにアップグレードする場合、PC環境の管理レベルにもよるが、1274ドル〜2069ドルとしている。
Windows 7マイグレーションに関する詳細情報は、同社のレポート「Prepare for Your Windows 7 Migration Crunch」(195ドル)に掲載されている。
Gartnerの予想について、Microsoftに聞いてみたところ、ノーコメントとのことだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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