7月26日付で米Akamai本社のインターナショナルマーケティング担当副社長に就任したMartin Haring氏は8月19日、Akamaiの今後の国際マーケティングに関する取り組みについて語った。
現在、Akamaiの売上の約7割をアメリカ市場が占めており、その他の国の売上は28%と全体の3割にとどまる。Haring氏は、当面の目標としてインターナショナル市場での売上を40%まで引き上げたいと話す。Akamaiでは海外展開を強化するため、7月にスイスのチューリッヒに海外事業を統括する拠点を設立している。
Akamaiはビデオやデジタルコンテンツを配信するCDN(コンテンツデリバリネットワーク)として知られているが、今後は高速かつセキュアにアプリケーションを配信するADN(アプリデリバリーネットワーク)にもビジネス領域を広げていく。
Haring氏は、Akamaiにおいて成長が著しい領域として、「セキュリティ」、「HDビデオ配信」、「ウェブサイトのモバイル最適化」、「クラウドサービス」の4点を挙げた。「これら4つの成長領域のうち、セキュリティ、モバイル最適化、クラウドサービスの3つはADNの領域だ。Akamaiのビジネス領域はメディア系からエンタープライズ分野へとシフトしている」
また、NECや富士通シーメンス、マイクロソフト、IBMなど、自社でウェブサービスを開発する企業をパートナーに迎えたチャネルマーケティングを強化していく。現状、チャネルパートナーによる売上は全体の20%に満たないが、40%まで引き上げたいとHaring氏は話す。
「ソフトウェア企業だけでなくSIerもパートナーにしていきたい。今後は、マーケティング予算の3分の1をチャネルマーケティングに投入していく」(Haring氏)
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