WiMax Forumは英国時間8月16日、「WiMax 2」の主要技術「IEEE 802.16m」が11月に米国電気電子学会(IEEE)で標準化される見通しであることを明らかにした。IEEE標準委員会(IEEE-SA)による正式承認は2011年第1四半期の予定で、デバイスの認定は2011年後半に開始されるという。
802.16mにアップデートされれば、WiMax 2は最大120Mbpsの下り速度を実現し、第1世代のWiMaxに比べてレイテンシ(遅延)も低減するはずだ。
WiMax 2は、携帯電話その他の無線通信で使用されている3G標準LTE(Long Term Evolution)の競合技術だ。英国その他の欧米諸国ではLTEの方がはるかに採用が進んでいるため、WiMaxが英国のモバイル市場で広く普及することはないと思われる。とはいえ、長距離のWiMaxは英国でも「相当のニッチ市場」を形成する可能性があると、主要業界団体のメンバーは述べている。
英国政府は、4G周波数帯のオークションを2011年末に計画している。800MHzと2.6GHzの周波数帯が売りに出される予定だが、そのどちらもWiMaxまたはLTEで使用可能だ。
IDCが4月に発表したレポートによると、LTEへの支出額は、2011年末までにWiMax配備に費やされる総支出額を上回る見通しだという。
しかし、アップデートを控えたWiMaxには強力な支持基盤がある。4月には、モバイル業界の大手企業が集まって「WiMax 2 Collaboration Initiative」(WCI)を設立した。Intel、Motorola、サムスンなどからなるWCIは、WiMax Forumと協力し、この新しい標準に準拠したデバイスや設備間の相互運用性を高めていく方針だ。
さらに、英国以外の市場では、既存のWiMax技術が普及しつつある。2009年には、日本企業のUQコミュニケーションズが、Intelのベンチャーキャピタル部門から41.5億円の資金を調達し、WiMaxのサービスエリアを2012年までに日本のほぼ全域に拡大する計画を進めている。WiMaxサービスは、米国の通信事業者ClearwireとSprintも提供しているほか、発展途上国でも普及している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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