インターネット電話大手のSkype(本社ルクセンブルク)が、新規株式公開(IPO)で最大1億ドルの資金を調達する計画だ。
Skypeは現地時間8月9日、米証券取引委員会(SEC)にフォームS-1の登録届出書を提出したことを明らかにした。Skypeの株式はIPOを経て、NASDAQで取引が開始される予定だ。IPOの幹事は、Goldman Sachs、J.P. Morgan Securities、およびMorgan Stanleyが務める。公開価格のレンジやIPOの日程はまだ決まっていない。
SkypeがIPOを実施する可能性については、以前から噂されていた。2005年にSkypeを買収したオンラインオークション大手のeBayが、2009年末にSkypeの支配権を売却したことで、IPOへ向けた動きが本格化していた。
Skypeは、ソフトウェアベースの通信サービスを提供している。同サービスでは、インターネットに接続されたほぼどんな機器からでも、他のSkypeユーザーとのインターネットを介した音声や動画による通話を無料で行うことができる。このVoIPサービスでは、有料サービスとして一般の電話番号からの通話着信、および一般電話への通話発信も可能だ。
Skypeは2003年に創設され、登録ユーザーは1億2400万人を数える。同社によると、2010年上半期におけるユーザーのSkype利用時間は950億分にのぼったという。
eBayから分離後、Skypeの事業は好調だ。登録ユーザー数とアクティブユーザー数が増加しているほか、売り上げも伸びており、久々に黒字に転じた。
2010年上半期のSkypeの売り上げは4億600万ドル、純利益は1320万ドルとなった。これに比べ、2009年通期の売り上げは7億1900万ドルで、9900万ドルの損失だった。同社は今回の提出書類の中で、Verizon Wirelessやテレビメーカーのサムスン電子およびLGなどと締結した新たな契約を通じて、今後も売り上げが増加する見込みだと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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