Microsoftはビジネスアプリケーション開発に興味があるビギナー向けのRapid Application Development (RAD)ツール「KittyHawk」(開発コード名)を開発しているが、今回、正式名称を「Visual Studio LightSwitch」と発表した。パブリックベータは米国時間8月23日に公開の予定という。
KittyHawkについては、以前このブログで書いたことがある。その際、このツールはFox/Accessスタイルのプログラミングを.NETにもたらすものだと予想していた。実際、8月3日に同ツールを発表した際、Microsoftの開発ツール&プラットフォームでマーケティングを担当するシニアディレクター、Dave Mendlen氏はそれがLightSwitchの目標である、と述べた。
MicrosoftはLightSwitchを、デスクトップ、ウェブ、クラウド向けのビジネスアプリケーションを構築する1つの方法として位置づけている。事前に構築されたテンプレートを利用して、プロではないプログラマでも容易にビジネスアプリケーションを構築できるツールとなる。Mendlen氏は正式名称の背景を説明しながら、スウィッチを入れるように容易だ、と述べた。
「LightSwitchユーザーは、コードをたくさん書くこともできれば、最小限にすることもできる」とMendlen氏は言う。Visual BasicまたはC#を利用し、作成したアプリケーションを「Excel」「SharePoint」「Azure」サービスなどに接続できるとのことだ。また、Silverlightが動くところ--さまざまなウェブブラウザ(「Internet Explorer」「Safari」「Firefox」)、Windows PC、Windows Azure--をターゲットにできるという(Mendlen氏によると、「Microsoft Access」サポートも間もなく加わる予定で、ベータ2公開時期頃になりそうだとのことだ。携帯電話のサポートは、バージョン1では実現しない予定という)。
LightSwitchにより、Microsoftは開発モードと実行モードの境界線をあいまいにする狙いだとMendlen氏は述べる。
「開発とテストを同時に行える『Visual FoxPro』に立ち戻るものだ」(Mendlen氏)
KittyHawkについて書いたとき、プロではないプログラマーがビジネスアプリケーションを実行するのを可能にするという考えについて、読者の多くが難色を示した。
mnegriniと名乗るある読者は、Microsoftは「エンタープライズ開発向けのツールではないことを明確にする必要がある。多くの企業が現実世界のビジネストランザクションでExcel/Accessを利用している」と記している。
Mendlen氏は、LightSwitchユーザーは必要であれば、「自分たちのアプリをプロのVisual Studio開発者に渡して、強化していってもらうことができる」とMicrosoftの考えを説明する。「LightSwitchは『.NET Framework』とVisual Studioのコアを利用しており、プロのVisual Studio開発者に任せることは比較的簡単だ」という。
「無理をするくらいなら、LightSwitchを使ってほしいというのがわれわれのメッセージだ」とMendlen氏は語っている。
MicrosoftはLightSwitchの正式版を2011年にリリースする予定だ。LightSwitchはスタンダロンの開発ツールとなるが、Visual Studioの一部になる可能性もあるとMendlen氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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