Googleは米国時間7月12日、「Android」携帯端末向けプログラム開発ツール「Google App Inventor for Android」を発表した。
Googleは、このプロジェクトについて、「App Inventorを使うのに開発者である必要はない。App Inventorにはプログラムの知識は不要だ。なぜなら、コードを書く代わりに、アプリケーションの外見は視覚的にデザインし、アプリケーションの動作はブロックを使って指定するためだ」と説明している。
初心者プログラマー向けに基本的なツールは多くあるが、Googleは、携帯電話固有の可能性を開発者に気づかせようとしている。例えば、App Inventorを使って書かれたソフトウェアは、Android端末のGPS位置センサを使うことや、通話およびテキストメッセージング機能を使うことができる。
App Inventorは約1年をかけて開発された。そのテストには、小学6年生の子ども、女子高校、看護学校の学生なども対象として含まれた、とプロジェクトリーダーのHarold Abelson氏は述べている。Abelson氏は、マサチューセッツ工科大学のコンピュータ科学者で、特別研究期間をGoogleで過ごしている。「その目的は、モバイル界において人々が消費者としてだけではなく、制作者になるのを可能にすることにある」とThe New York Timesに語っている。
Googleはまた、App Inventor for Androidについて、if-then-else条件などのプログラミングロジックに関する事柄、そして、ウェブの強力な一面でありオンラインサービスとプログラムのやりとりを可能にするAPIに関する簡単な入り口となることも期待している。
「App Inventorチームは、Android端末で可能なほとんどのことに対してブロックを作成している。また、『プログラミング的』なことに関して作成されているブロックもあり、情報の格納、動作の繰り返し、特定条件下での動作の実行などが可能となっている」とApp Inventorのサイトには書かれている。「Twitterのようなサービスとのやりとりが可能なブロックもある」(同サイト)
App Inventorはベータテスト中で、一般には公開されていない。同ツールに興味がある場合、所定のフォームを使ってアクセスを依頼する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」