NECは7月8日、キャリアネットワーク事業の成長戦略についての説明会を開き、国内外におけるキャリアネットワーク市場の現状や、同社の今後の取り組みなどについて説明した。
2009年度のNECのキャリアネットワーク事業の売上高(連結)は6274億円で、前年度(8070億円)から大幅に減少した。世界経済の低迷に伴う市場の縮小や国内通信事業者の3Gへの投資が一巡したこと、海外ケーブルシステムのプロジェクト契約がずれ込んだことなどが減収につながったためだ。
2010年度はスマートフォンの普及によるトラフィックの増加や、インドをはじめとする新興国の成長により世界市場も回復すると予測。さらに、パソリンク新製品の投入や次世代ワイヤレスブロードバンド(LTE、WiMAX)サービス事業の拡大などから、売上高も前年比7%増の6700億円になる見通しだとした。
また今後はNECの強みを発揮できる、ワイヤレスブロードバンドアクセス、モバイルバックホール(MBH)、海洋システム、サービス&マネジメントの、4つの事業領域に重点を置いていくという。
ワイヤレスブロードバンドアクセス事業では、LTE、フェムトセル、WiMAXなどの実績を活かした展開を進めていく。また、モバイルバックホール事業ではNECの持つワイヤレス・光・IP、OSSの技術を結集したソリューションを提供する。海洋システム事業ではケーブル製造を含むEnd to Endソリューションを提供し、サービス&マネジメント事業では、OSS/BSS (Operations Support System /Business Support System)事業を強化していく。
NECはこれら4つの事業領域への集中を通じて、C&C(Computer&Communication)クラウド関連事業の拡大に貢献することで、2012年度には売上高9000億円(営業利益率9%)を目指す。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」