ソニーは、コンパクトデジタルカメラ「Cyber-shot」シリーズにおいて、4機種の新製品を発表した。全機種でTransferJetをサポートしたほか、3D撮影機能モデルなどを追加する。
発表されたのは、Exmor R CMOSセンサを搭載した「DSC-WX5」(WX5)、「DSC-TX9」(TX9)と、Super HAD CCD内蔵の「DSC-T99」(T99)、「DSC-T99D」(T99D)。暗所撮影に強いExmor R CMOS搭載機を拡充するとともに、「おまかせオート」、タッチパネルなどカジュアルタイプのモデルをそろえた。
ソニーマーケティングのコンスーマーAVマーケティング部門デジタルイメージングマーケティング部 統括部長である下野裕氏は「カメラは既存カテゴリの中でがんばっていくことに加え、新市場を創造することが大事。ソニーでは、モバイルHDスナップカメラ『bloggie』や、小型一眼カメラ『α NEX』といった製品を投入し、市場を作る作業をしている。こうした新製品を発売することで、新カメラスタイルを提案していきたい」とデジタルカメラ市場への取り組みを話した。
WX5、TX9は、新開発の有効1220万画素Exmor R CMOSセンサを搭載。従来CMOSに比べ高画素化されたが、高感度性能はそのまま確保されているという。最大1200万画素での静止画撮影と、AVCHDによる1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画に対応する。
撮影機能として、従来の「おまかせオート」に独自の高速連写と画像重ね合わせ技術を加えた「プレミアムおまかせオート」を新搭載。これは、オート撮影の使用頻度が高いのに対し、約3割のユーザーがフルオート以外使用していない、という独自の調査結果に基づき搭載されたもの。夜景や逆光など、きれいに撮影することが難しかったシーンでも、プレミアムおまかせオートにより、ワンランク上の高画質撮影ができるとしている。
また、3D対応の「スイングパノラマ」撮影も実現。3D対応テレビで3D画像を確認できるパノラマサイズ「3Dスイングパノラマ」と、本体モニタでも、擬似3D写真が見られる「スイングマルチアングル」の2モードを搭載する。
WX5は2.8型の「クリアフォト液晶プラス」、TX9は3.5型ワイドの「エクストラファイン液晶」を搭載。TX9のみタッチパネル対応になる。発売は8月7日。店頭想定価格はWX5が3万5000円前後、TX9は4万5000円前後になる。
T99は、有効1410万画素のSuper HAD CCDセンサを搭載したカジュアルモデルだ。1400万画素の静止画と、1280×720ピクセルのハイビジョン動画の撮影が可能だ。おまかせオート撮影やスイングパノラマといった撮影機能を内蔵する。液晶部は3.0型ワイドのクリアフォト液晶プラスを採用。タッチパネル操作にも対応する。発売は8月7日。店頭想定価格は2万7000円前後になる。また、T99のデザインバリエーションモデルとなるT99Dは、8月20日に発売する。店頭想定価格は2万9000円前後になる。
今回の新製品発表に合わせて、ソニーでは「撮影後の楽しみ方の提案」として2つのサービスもリリースした。1つは写真共有サービスの「Personal Space」だ。これは家族や友人とメール感覚で写真・動画を共有できるというもの。6月30日にすでにスタートしており、利用は無料。ソニーのデジタルカメラなどに付属されている画像管理、編集ソフト「PMB(Picture Motion Browser)」「PMB ポータブル」から利用できる。使用容量は1Gバイトまで。期限の制限は設けていない。
もう1つは、「PlayStation 3」で、3D写真の管理、鑑賞ができるアプリケーション「プレイメモリーズ」。9月下旬からPlayStation Storeにて無料で提供されるとのことだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」