カリフォルニア州サンブルーノ発--YouTubeは同社のモバイルサイトを刷新した。これによって、より多くのスマートフォンユーザーが、ネイティブアプリケーションではなく、ブラウザを介して同サイトの動画を視聴するようになることを期待している。
YouTube Mobileの製品マネージャーを務めるAndrey Doronichev氏は米国時間7月7日、YouTube本社で開催された説明会で、新しいデザインを7日午後に「m.youtube.com」で公開する予定であると述べた。デスクトップPCにおけるYouTubeの使用感をモバイルブラウザで再現する、少なくともできる限りそれに近づけるというのが今回の目的であると同氏は述べた。
現在、モバイルYouTubeサイトの動画再生回数は、1日あたり約1億回であるとDoronichev氏は述べた。これは、2006年にGoogleが買収したときのYouTubeサイトの動画再生回数とほぼ同数だという。しかし、モバイルサイト自体はナビゲーションが難しく、モバイル版YouTubeの主要なソースである「iPhone」のネイティブアプリケーションは、ブラウザが現在提供する機能に対して開発ペースが遅れていると同氏は述べた。
新しいサイトは、Googleの取り組みであるため当然ながら、HTML5互換であり、古いモバイルサイトよりも高速なナビゲーションと高い画質を実現することを、Doronichev氏は7日のデモで示した。また、ナビゲーションオプションを改良することにより、従来サイトよりもタッチスクリーンで操作しやすいように設計されている。
今回の刷新の背景にある意図は明らかである。GoogleとYouTubeは、より多くのモバイルユーザーに、ネイティブアプリケーションではなくブラウザを介して動画を視聴してほしいと考えている。そうすれば、これらの視聴者が目にする広告を、携帯端末メーカーではなくGoogleが管理できるようになり、また、ブラウザはOSであるという将来に向けたGoogleの理念にも合致する。
モバイルユーザーは7日午後、新しいサイトが利用可能になるはずだが、数件の不具合により、「iPhone 4」ユーザーは新しいサイトをすぐには利用できないとDoronichev氏は述べた。同氏によると、これらのバグはすぐに修正されるはずであるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」