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映画「トイ・ストーリー3」--ピクサーが切り開くデジタルアニメーションの新境地 - (page 3)

文:Daniel Terdiman(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年07月02日 07時30分
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 しかし、作品の宣伝で紹介される可能性が高いのは、「トイ・ストーリー3」の多くのキャラクターが着用している服の多くに対して、Quaroni氏のチームが施したいくつかの処理だ。例えば、「トイ・ストーリー3」の新キャラクターの1人であるボニーという少女は、何層かに重なり合った複数の衣服で着飾っているため、それにアニメーション処理を施して、リアルに見せるのは、非常に難解なコンピューティングの問題だったとAnderson氏は説明する。「少女というのはおてんば娘であることがほとんどで、チュチュやジーンズやさまざまなものを重ね着する。そして、そのことはわれわれにとって本当に重要だった。そして、それを実現するのは容易なことではなかった」(Anderson氏)

 Pixarが制作したほかの多くの映画と同様に、これらのアニメーションを実現するためには、新しいテクノロジを発明する必要があった。

「想像を絶するほど素晴らしい」

 Anderson氏によると、ゴミ処理施設内のシーンのアニメーション処理でPixarが達成した偉業と、同作の人間のキャラクターが着用している多くの衣服に対してPixarが施した処理技術は、将来的に新しい特許の対象になる可能性があるという。Pixarはこれらの革新の細部について詳しく説明することはできなかったが、Anderson氏はQuaroni氏が頻繁に自分のところを訪れて、「われわれがこの映画で実現していることは、想像を絶するほど素晴らしい。君には、見当もつかないだろう。こんなことは不可能だ。(だが)われわれはそれを実際に行っている」とまくし立てていたことを思い出した。

 意外に思われるかもしれないが、Pixarのスタッフは新境地を開拓するために、新しい映画の制作に着手しているのではないとAnderson氏は言う。とはいえ、Pixarには高度な技術を持ち、常に自分の限界に挑戦しようとしているスタッフが何人もいるので、こうした革新が自然に起こるようだ。

 「Pixarには自分の限界に挑戦するという文化が非常に広く浸透しているので、われわれはそれを意識することさえない。社内で語り継いできた古い格言、すなわち、『アートはテクノロジを喚起し、テクノロジはアートを喚起する』という言葉は真実だ。したがって、わたしは(テクノロジ分野での革新を実現すること)それ自体は決して重要だとは考えていない。また、『いいか。この映画でPixarの過去の記録をすべて更新するぞ』と言うことは決してない。そんなことを言わなくても、自然とそれが現実に起こり始める」(Anderson氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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