Eye-Fiが米国で発売された当初、個人のブログをきっかけに話題となった。日本国内で正式に販売され、徐々に知名度を広げて行き、カシオ計算機がコンパクトデジタルカメラなどに正式な対応を発表。さらには、キヤノンがEye-Fiのアップロード先として自社のオンラインアルバム「CANON iMAGE GATEWAY」への対応を表明。対応機種も増えつつあり、浸透してきている。
Eye-Fiという製品は特性上、単体での評価はしにくい。無線LANアクセスポイントがなければ、ただのSDHC/SDカードだからだ。Eye-Fiを取り巻く環境は、劇的な早さで整いつつある。機能として搭載されたEye-Fi対応のカメラはまだ多いとは言えないが、利用できるというレベルであればデジタル一眼レフを含め最新モデルはかなりの数がある。たとえば、オリンパスのマイクロ一眼カメラ「OLYMPUS PEN E-P1」などだ。
昨今の一眼/一眼レフカメラにおける初心者・中級者モデルには、SDHC/SDカードスロットが搭載されており、Eye-Fiが利用可能なものも多い。特に、初心者でよくありがちなのが、記録メディアが一杯になるまで画像データをパソコンなり、外付けHDDなりに移動・バックアップしないということ。
OLYMPUS PEN E-P1をはじめとして、スタイリッシュで初心者にも扱いやすい機種が増えてきているからこそ、考えたいのがメディアの紛失や壊してしまった時の損失だ。カメラを使うのが初めて、もしくはパソコンは苦手といった意識の人はなかなか撮影後のデータの管理まで目を向けられないもの。しかも、大容量メディアが安価に買えるからなおさらだ。
その点、Eye-FiのエンドレスモードやPC、オンラインアルバムへの転送を駆使すれば、手間をかけずともカンタンにバックアップが可能となる。
いわば、Eye-Fiこそデジタルカメラ初心者の必携デバイスと言えるのかもしれない。無論、初心者だけでなく、写真を頻繁に扱うブロガーや仕事で写真をすぐさま共有したいビジネスマンなども重宝しそうだ。
さて、この3モデルはどの製品がどんな人に向いているのだろうか。使ってみた印象をお伝えする。
Eye-Fi Pro X2は、いわゆる“プロ/プロアマ”と呼ばれる上級者向けだ。1回の撮影で数100枚も撮影し、RAWで撮ることが多い。使っているのはデジタル一眼レフカメラ。そんな人は迷わずEye-Fi Pro X2だ。ノートPCを携帯し、エンドレスモード、アドホック接続を使ってみよう。
Eye-Fi Explore X2は、旅行などで頻繁に遠出する人向けだろう。ジオタグの付加はアクセスポイントを利用して行われるので、極端な場所では付加されないが、Google マップなど、ジオタグを利用して思い出写真を管理したいという人には最適の製品だろう。Eye-Fi Connect X2は、日頃からカメラは持ち歩かないが、イベントなどでカメラを使うようなサンデーカメラマン向け。不慣れな人ほど記録メディアに写真を入れっぱなしにしがちなので、バックアップツールの1つとして利用したい。
設定は数分で済む簡単なもの。容量も4G〜8Gバイトまである。スピードクラスはClass6。IEEE802.11nに対応する無線LAN機能を搭載と、さらなる進化を遂げたEye-Fiカード。コストは若干高くなるが、その分手に入る利便性をぜひ堪能してみてほしい。
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