ヤフーは6月1日、中国アリババグループの淘宝(タオバオ)と提携し、双方のECサイトを接続した。両社はそれぞれ、Yahoo! JAPAN内に淘宝の商品が買える「Yahoo!チャイナモール」を、淘宝内にYahoo!ショッピングの商品が買える「淘日本」(タオジャパン)を開設した。
サービス当初、Yahoo!チャイナモールでは約5000万点の商品を、淘日本では約1000万の商品を販売する。取り扱い商品数は順次拡大する。商品ページに記載されている商品説明は機械翻訳により自動で翻訳されるため、Yahoo!チャイナモールでも淘日本でも自国語で読める。
Yahoo!チャイナモールで中国の商品を購入する際の決済手段は代引きのみ。9月頃にカード決済に対応する予定だ。送料は商品により異なる。関税は注文の合計金額が1万6666円以下であれば免税扱いとなる。
購入の際は、アリババが設立した購入代行会社が中国で商品を検品するため、代金を振り込んだのに商品が届かないといったトラブルを回避できるとしている。
淘日本にはYahoo!ショッピングの商品が並ぶ。Yahoo!ショッピングの出店者で、ヤフーが提供するクレジットカード決済サービスに対応している店舗はすべて、追加コストなしで淘日本に対応する。中国から注文された商品は1度日本国内の倉庫に発送する仕組みになるため、Yahoo!ショッピングの出店者は直接中国の顧客とやり取りしなくても済む。
6月1日に都内で開いた会見にはソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏やアリババグループ会長兼CEOのジャック・マー氏らが登壇した。
孫氏はECサイトの海外進出について、「日本の中小企業が中国にモノを輸出して販売するのは大きなハードル。これまで2%しかやっておらず、98%は進出していない。一番伸びている市場なのに販売できていなかった」と語った。
言語・決済、高い手数料、通関・配送、複雑な流通が主なハードルだったが、淘宝との提携により、「これらを一気に解決したい」と孫氏は述べた。
「楽天の去年の取扱額は1兆2000億円。ヤフーとタオバオを足すと3兆8000億円。2010年は5〜6兆円になる」(孫氏)。2010年内にeBayを抜き、世界最大のECサイトを目指すと決意を語った。
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