Mozilla Foundationは米国時間5月26日、「『Firefox』ユーザーが自分の『iPhone』でお気に入りのウェブサイトを開けるようにする」iPhoneアプリケーションをリリースすると発表した。われわれはこの謎のアプリケーションについて、「Opera Mini」と同じようなものになると考えていた。Opera Miniは、Appleの競業禁止条項(厳格なことで悪名高く、開発者が「Safari」ブラウザの代替品を作るのを妨げている)の抜け道を突いたものだ。
しかし、Mozillaが公開予定のiPhone向けアプリケーション「Firefox Home」は、Opera Miniのように代替ブラウザという道は選ばず、Mozillaの同期化テクノロジをベースとしている。「Firefox Sync」テクノロジ(以前は「Weave Sync」だった)を利用すると、ウェブサーファーは履歴やブックマーク、開いているタブを、複数のコンピュータやスマートフォンの間で同期できる。Firefox Homeに追加される自称「Awesome Bar」は、ユーザーが過去に実行し自動的に保存された検索(デスクトップブラウザなどに入力された検索も含む)を記憶することで、サイト検索を高速化するはずだ。
Firefox HomeはAppleのSDKの問題に関して、興味深い解釈を提示している。FirefoxをiPhoneでそのまま再現しようとするのではなく、ユーザーが開いているFirefoxのタブへのウィンドウを提供している(そのウィンドウは暗号化されている)。Mozillaの広報担当者は、Firefox Homeが代替ブラウザでないことを認めた。同アプリケーションはウェブビューアやSafariでページを開く機能を備えている。
MozillaはまだFirefox Homeを「App Store」へ申請していないが、仮に同アプリケーションが承認された場合、Appleの「WebKit」ブラウザプラットフォームをベースとしていないサードパーティーのブラウザソリューションがApp Storeでの公開を許可される2回目の事例となる。
4月にiPhone向けのOpera Miniが登場した翌日、ブラウザメーカーのSkyFireもそれに追随する意思があることを明かした。SkyFireは同社のプロクシサーバを通してFlash動画をストリーミングすると約束しているが、現在のところ、SkyFireの動画ストリーミングブラウザは「Android」上でしか利用できない。そして、同ブラウザはWebKitベースだ。それは何も悪いことではないが、WebKitを採用していることで、SkyFireが同社のブラウザソリューションを申請した場合、あっさり承認される可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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