富士通、2009年決算は経常利益が372.7%増--純利益は930億円の黒字 - (page 2)

冨田秀継(編集部)2010年04月30日 20時45分

PCは出荷台数が増も低価格化の波で減収

 ユビキタスプロダクトソリューションは、「パソコン/携帯電話」と「HDD」などで構成される。

 同セグメントは、売上高が前年比3.2%減の9187億円。国内の売上は6%減の6189億円で、海外が3.3%増の2997億円。営業利益は、コストダウンと費用の効率化でHDDの赤字を吸収し、前年の5億円から224億円改善して229億円。営業利益率は2.5%となった。

 PC事業は第3四半期以降に秋冬モデルと春モデルの新機種が好調で、出荷台数が増加したものの、低価格化の影響を受け減収となった。国外のPC事業は、採算を重視するために各地域でコンシューマ向けに投入する機種を絞り込んだ。その結果、出荷台数は市場の伸びを下回る状況が続いた。PCの出荷台数は、2008年度は736万台だったが、2009年度は563万台に留まった。2010年度は580万台の出荷を見込んでいる。

 携帯電話はSTYLEシリーズなどの新機種を第3四半期に前倒しで投入、好調な結果を生み増収で終わった。携帯電話の出荷台数は2008年度が470万台、2009年度が518万台と推移。2010年度は520万台の出荷を予想している。

LSIはQ3、Q4と連続で黒字化を達成

 デバイスソリューションは、「LSI」と「電子部品他」で構成される。

 同セグメントは、売上高が前年比6.9%減の5472億円。その内、国内の売上が15.5%減の3144億円、海外が8.1%増の2328億円となった。営業利益は87億円の赤字だが、前年の719億円の赤字からは631億円改善している。第3四半期で29億円の利益、第4四半期で54億円の利益と回復途上にあるとしている。

 LSIは売上が21.5%減の3063億円。フラッシュメモリーが不調の状況にあるが、2010年に入りロジックLSIが全業種で受注を拡大。BBレシオが1を超えている状況で終わったという。また、LSIでは構造改革が計画通り進んでいるとのことで、「第3四半期から利益体質になり、第4四半期も利益となった」(加藤氏)という。電子部品では、FDKの連結子会社化に加え、三洋から電池事業の一部を買収するなど構造改革を進めた。

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