日本IBMは4月21日、ストレージの階層化において、アクセス頻度に応じた自動的なデータの再配置を、1Gバイト単位のデータ量で行える機能「IBM System Storage Easy Tier(以下、Easy Tier)」を発表した。1Gバイト単位の少ないデータ量で再配置が行える機能は業界初という。この機能は、同社製ディスクストレージの最上位機種「IBM System Storage DS8700(以下、DS8700)」の新機能として、5月21日から無償で提供が開始される。
この機能は、IBM基礎研究所によって開発されたアルゴリズムにより、DS8700に保存したデータへのアクセス頻度を検出し、データを自動的に再配置するもの。例えば、アクセス頻度が高いデータは、高速アクセスが可能な半導体ドライブ(SSD)に配置し、使用頻度の低いデータは大容量で低価格なハードディスクドライブ(HDD)へと自動的に移動させることが可能という。
IBMでは、この機能を活用することにより、自動的かつ最適にストレージを階層化でき、データ保存における効率の向上とコスト削減が可能になるとしている。同社の検証では、アクセス頻度が高く、SSDへの再配置が必要なデータ量が全体の10%であった場合、全体の10%をSSDに配置することで、 HDDのみ搭載したモデルの4倍のスループットが実現できるという。
また、データ量の多い論理ユニット単位ではなく、1Gバイトの少ないデータ量でのデータ移動を実現したことにより、高価なSSDの使用効率を高め、装置全体の性能を高めながらコストを削減できるとしている。
Easy Tier機能を搭載した「IBM System Storage DS8700」の価格は、HDDが2.3テラバイト、SSDが584Gバイト(73Gバイト×8個)の最小構成で3億2509万5500円(税別)より。
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