企業買収に意欲的なOracleが米国時間4月16日、今度はヘルスケアソフトウェアのPhase Forward買収で合意に至ったことを明らかにした。
Oracleの支払う買収金額はおよそ6億8500万ドル(1株あたり17ドル)で、Phase Forwardの経営陣および従業員はOracle Health Sciences Global Business Unitの一部として加わることになる。
マサチューセッツ州ウォルサムに拠点を置くPhase Forwardは、臨床試験や新薬の安全性テストを行う製薬企業にデータベースアプリケーションを販売している。同社の「Integrated Clinical Research Suite」は、臨床試験の第1段階から規制当局の承認申請、さらに承認後のモニタリングなど、全プロセスを管理できるように設計されている、とOracleは説明した。
Phase Forwardのグローバルな顧客には、Eli Lilly、GlaxoSmithKline、Merck Serono、Novartis、Schering-Plough Research Instituteといった企業が名を連ねる。またPhase Forwardは、米食品医薬品局(FDA)や英国の医薬品医療製品規制庁(MHRA)などの規制当局にも製品およびサービスを販売している。
Oracleは、Phase Forwardの製品、経営陣、従業員が自社のポートフォリオとOracle Health Sciencesの人材を補完してくれるものと期待している、と述べた。Oracle Health Sciencesはヘルスケア市場へ参入する目的で2008年に創設された部門だ。2009年にもOracleは、医薬品の安全管理に特化したアプリケーションを開発するRelsysを買収している。
「ライフサイエンスおよびヘルスケア業界は、コストを管理しつつ患者本位の技術革新を加速させる取り組みに集中しつつある」と、Oracle Health Sciences部門シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのNeil de Crescenzo氏は声明の中で述べている。「Phase Forwardは傑出した製品と重要な知識や経験を持つ従業員をOracleにもたらし、それがパーソナライズされた医薬と価値をベースにしたヘルスケアの提供を可能にするために役立つはずだ」
この買収には株主および規制当局の承認が必要だが、2010年中頃には手続きが完了するものと見込まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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