日本オラクル、需要予測ツールの最新版を提供開始--「ニューノーマル時代の変化への即応を支援」

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 日本オラクルは4月8日、需要管理アプリケーションの最新版「Oracle Demantra 7.3」の提供を開始した。「Oracle Demantra」は、販社や顧客からの需要情報をもとに需要予測を行うとともに、需要計画の立案と、製販計画の調整ができる需要管理アプリケーション。製造業や消費財業界からの需要を見込んでいる。対応プラットフォームは、Windows、Solaris、AIX、HP-UX、Linux。

 Demantra 7.3は、複数の基本モジュールで構成される。需要予測を担う基本モジュール「Oracle Demantra Demand Management」は、需要情報と過去の販売実績に基づき、需要予測をベイジアンアプローチと呼ばれる予測エンジンで実現する。これは、販売、出荷などのデータだけでなく、天候、曜日などの要素も含めて履歴として取り込み、統計的予測モデルのライブラリから、適合する複数のモデル候補を選択、それらを比較、合成して単一の予測モデルを繰り返し作成する手法であるという。

保々雅世氏 日本オラクル常務執行役員、アプリケーション事業統括本部長の保々雅世氏

 日本オラクル常務執行役員、アプリケーション事業統括本部長の保々雅世氏は「常に変化が起き続けることが普通であると考える『ニューノーマル』の時代を迎え、競争優位性の源として、CEOの95%は『変化への対応』が重要としている。企業の顧客は、インターネットにより幅広い情報を入手でき、志向が多様化しており、需要はより動的になっている」と指摘。需要の捕捉が非常に重要になっていることを強調した上でDemantraは、現代の企業が抱えるこれらの課題に対する回答の一つになるとする。

 今回の最新版では、多くの機能強化が行われている。まず、需要管理機能の点では、需要予測エンジンの処理速度を向上させ、新製品や新拠点の需要予測の性能を強化した。

 オプション製品別の需要管理機能の追加も注目される。これにより、製品別、オプション別の需要予測が実現したことから、受注生産品(Configure-to-Order:CTO)の需要予測ができるようになったという。

 他のアプリケーションとの連携強化も大きな特徴だ。オラクルの予実管理アプリケーション「Oracle Hyperion Planning」とのSOA連携を実現し、財務情報と製販情報を統合的に管理することが可能になった。経営方針に基づいた事業計画と、製販の最前線が円滑に結び付けられ、日々の変化を取り込んだ、迅速な経営判断につながるという。また、需要情報分析アプリケーション「Oracle Demand Signal Repository」とのデータ連携も可能になり、製造や販売の現場から収集、分析された需要データをDemantraへ取り込むことができる。

 保々氏は「需要予測は、製販体制との関係が重要であり、CRMなどとの連携が必要になるが、従来、この種のソフトと他のアプリケーションとの接続の部分は、導入した企業が作りこみをしなければならなかった。この製品は単体でも効果があるが、他のアプリケーションとの連携により、さらに価値を提供できる。そのような連携がしやすいこともオラクルの強み」としている。

 需要形成の機能を持つ基本モジュール「Oracle Demantra Predictive Trade Planning」は、プロモーション計画、シミュレーションと効果分析、シナリオ再採算性評価などを行う。

 基本モジュールを補完するオプションとしては、クロス相関、無制限原因要素などの高度な需要予測と需要分析を担う「Oracle Demantra Advanced Forecasting and Demand Modeling」、需要計画をベースに、営業、財務、調達、生産、物流の製販計画の調整や最適化を図る「Oracle Demantra Real-time Sales and Operations Planning」、プロモーション条件ごとに、小売業者からのパフォーマンス情報をもとに控除と支払の参照、確認などを行う「Oracle Demantra Deduction and Settlement Management」、オプションROIを最大化する最適なプロモーションを提案する「Oracle Demantra Trade Promotion Optimization」などがある。

 また、今回の製品は対応言語も拡充され、従来の英語に加え、日本語、韓国語、ロシア語、中国語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語の計8カ国語対応となった。

岡田行秀氏 日本オラクル、アプリケーション事業統括本部SCM/PLM本部ソリューション1部シニアディレクターの岡田行秀氏

 日本オラクル、アプリケーション事業統括本部SCM/PLM本部ソリューション1部シニアディレクターの岡田行秀氏は「2000年ごろまでは、製品の調達、生産拠点は日本か中国、販売は日本、欧米というのが一般的だったが、いまや、調達、生産拠点、市場も全世界に広がり、事業モデルが複雑化している。これまでの仕組みでは、変化に追いつけず、需要予測は困難」と述べ、時代の変化に適合した予測手法が必要であるとする。

 日本オラクルでは、Oracle Demantra 7.3の提供開始を機に、ハイテク業界や消費財業界向けにパートナー企業と共同でソリューションを提供する予定だ。製造業向けには日本IBMと、消費財業界を含む製造業界向けにはアクセンチュアと共同で、コンサルティングサービスとソリューションを提供開始する。

「Oracle Demantra 7.3」の画面 「Oracle Demantra 7.3」の画面。需要の変動をリアルタイムで捕捉し、わかりやすく表示する。
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