NTTデータは4月8日、2月から先行して提供していた企業向けトータルクラウドサービスについて4月22日から全サービスメニューを提供することを発表した。名称も「BizCloud」から「BizXaaS」(ビズエクサース)に変更する。
同社はクラウドサービスとして「最適化コンサル」と「マイグレーション」を2月から提供していた。4月8日から「クラウド構築」と「運用管理」を開始、4月22日からSaaSとPaaSを提供する。
クラウド構築では、ファシリティやネットワーク、OSから開発フレームワークまでのソフトウェア、CPUやメモリ、ハードディスク(HDD)などのハードウェアを含めて、プライベートクラウドやコミュニティークラウドとしての共通基盤環境を構築する。
サービスのラインアップとして、企業の個別要件にあわせて環境を提供する「プラチナモデル」、システムの重要度や利用形態に応じて柔軟に構成を選択できる「ゴールドモデル」、1ラックにシステム環境が一式用意された定型構成の「シルバーモデル」を用意する。
4月8日から提供するもう1つのメニューとなる運用管理は、BizXaaSの各種サービスを一元的に運用管理する。ITILに即してサービスデスク、インシデント管理、問題管理を標準メニューとして提供する。オプションとして変更管理、リリース管理、セキュリティ管理などを提供する。
4月22日から提供するSaaSとしては、オフィスコミュニケーション、フロントオフィス、バックオフィスワークフロー、バックオフィスERP、オフィスインテリジェンスツールを提供する。
オフィスコミュニケーションは企業ポータルやメール、グループウェアで構成される。フロントオフィスは営業支援(SFA)や顧客情報管理システム(CRM)が含まれる。バックオフィスERPでは販売管理や会計、人事給与、生産管理などが提供される。オフィスインテリジェンスツールは地理情報システム(GIS)やエリアマーケティング、動態管理、ビジネスインテリジェンス(BI)などが用意されている。
4月22日から提供されるもう1つのサービスとなるPaaSは、SaaS型アプリケーションを簡易にカスタマイズするツール、組み合わせる際に役立つサービスを提供する。
認証システムやシングルサインオン、ワンタイムパスワードなどのバリューチェーンサービス、帳票サービスが提供される。またインフラサービスと運用管理サービス、開発ラボ環境サービスも提供される。
インフラサービスは、仮想マシンやOS、共用の高可用性(HA)データベース、共用ネットワーク、共用のファイアウォール、ロードバランサー、バックアップなど。運用管理サービスではサービス管理や構成管理、監視などの機能が提供される。
今回から提供されるBizXaaSには、NTTデータのほかにアライアンスメンバーから提供されるものもある。
BizXaaSの中でクラウド構築サービスのラインアップとして、NTTデータ先端技術の「フル オープンソースソフトウェア(OSS)クラウド構築ソリューション」も提供される。4月8日にNTTデータが発表している。
フルOSSクラウド構築ソリューションは、重要データの秘密保持や信頼性、安全性、既存システムとの連携、カスタマイズの観点からパブリッククラウドに対して不安を感じる企業に対して、プライベートクラウドやコミュニティークラウドの環境を構築するソリューションになる。OSSのメリットである初期導入費用を抑え、企業の要望に応じてカスタマイズできることが特長としている。
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