IDC Japanは4月1日、国内携帯電話市場の2009年第4四半期と2009年通期の年間出荷台数を発表。2009年第4四半期の国内出荷台数は、前年同期比11.1%増の864万台。国内携帯電話市場は、9四半期ぶりのプラス成長を記録したとしている。
しかし、年間では前年比19.1%減の3390万台で2年連続のマイナス成長となっている。
2009年第4四半期でプラス成長に転じた主要因として(1)2008年のクリスマス期の出荷台数が著しく低水準であった(2)auとソフトバンクモバイルの2社の積極的な新製品の投入があった――の2点が挙げられるという。
端末ベンダー別出荷台数シェアでは、第3四半期に続いて第4四半期もシャープがトップシェアを獲得している。第3半期の26.1%から30.5%に上昇すると同時に、15期連続でトップの地位を維持したとしている。
シェア2位は、第3四半期同様「らくらくホン」を中心として安定した端末出荷を続ける富士通に。一方、上位機種の販売が伸び悩んでいることが影響し、パナソニックモバイルは3位に。2009年第4四半期の注目ポイントの一つとして、au向け薄型端末「K002」を中心に販売を伸ばしている京セラが、第3四半期から順位を1つ上げて4位になったことが挙げられるとしている。
2009年年間でも、2008年と同様にシャープがシェア25.4%で1位を維持している。2位以下では、2009年前半で堅調な出荷台数を記録したパナソニックモバイルが16.4%で2位となり、小差ながら3位の富士通を上回る結果となった。2008年の3位から順位を1つ落としたNECは4位、年後半で出荷台数を大きく伸ばした京セラが5位になっている。
IDC Japanのシニアアナリストである木村融人氏は2010年を見通して、「今後、新規スマートフォン端末の投入などで市場が活性化されることは大きなプラス材料と言える。しかし、出荷台数ベースでは相変わらず厳しい状況が続いており、2010年は横ばいか微減の可能性もある」と分析している。
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