これは携帯ゲーム機にとって重要な一歩であると同時に、消費者が眼鏡不要の3Dを受け入れた場合、映画館で見る3D映画や家庭のテレビにも、消費者がもっと多くを期待するようになることを意味している。任天堂が2011年のある時点で3DSを出荷する計画であることは分かっている。これは長い期間だ。そして、たとえ3DSが2011年3月までには実際に出荷されず、例えば2年かかるとしても、ハリウッド映画業界と家電業界が目指す3D革命の真っ最中に登場することになる。少なくとも現時点では、この革命には眼鏡をかけることが含まれている。
眼鏡を必要とせずに、目に映像を適切に送出して3D映像を見せるディスプレイは、裸眼立体ディスプレイと呼ばれている。ソニー、パナソニック、サムスンなどの最終的な目標は、現在の一般的なテレビと同じ大きさ、つまり32インチ以上の裸眼立体ディスプレイを出すことだ。
ハリウッドで3Dの促進を先導するJeffrey Katzenberg氏は以前から、眼鏡不要の3Dテレビは「数年」以内に実現すると公言している。業界のほかの人々はもう少し控え目で、大型スクリーン上で鮮明な3D映像を生み出すためのコストとディスプレイの能力に対する明らかな懸念を理由として挙げている。
ただし今のところ、この技術は比較的小型のディスプレイに限定されている。視差バリアLCDのコストは、ニンテンドー3DSが使用すると思われる4インチサイズのディスプレイ1台につき約20ドルから30ドルだ。DisplaySearchによると、「ニンテンドーDSi」が現在採用している、同じサイズの従来のLCDスクリーンのコストは1台あたり約10ドルから20ドルだという。
このデバイスの10ドルのコスト増は、とりわけ新技術のためならば、理不尽なことではない。さらにColeman氏は、3Dの人気拡大により、任天堂の競合企業もすぐに、裸眼立体ディスプレイを備えた携帯型ゲーム機に乗り出すと予想している。
「ソニーは3Dのテレビと『PlayStation 3(PS3)』用ゲームに非常に積極的だ。しかし、ソニーは3Dを『プレイステーション・ポータブル(PSP)』にも採用するのではないかと考えている。ソニーが今後12カ月ほどのうちに何かを発表することを期待している」(Coleman氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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