HTML 5標準では、ウェブページの中にビデオを組み込む方法が記述されているが、コーデックについては、主要なブラウザメーカー間で合意が得られないため、規定されていない。この状況で決め手になりそうなことは、GoogleのOn2 Technologies買収が完了したことによって何が起こるかということだ。On2の初期のコーデックVP3はOgg Theoraの基礎となっており、同社は現在VP8という新しいコーデックに取り組んでいる。Googleはこの買収に関して、「ビデオ圧縮技術はウェブプラットフォームの一部であるべきだ」と語っている。
Microsoftが今回のIE9プレビュー版で力を貸さなかった開発標準は、ほかにも数多くある。ハードウェアアクセラレートされた3Dグラフィックスをウェブで利用するためのWebGL、ウェブページで棒グラフのような2Dグラフィックスの作成を容易にするCanvas、ネットワーク接続がないときでもウェブアプリケーションが動作できるようにするためのIndexed DBなどだ。
Indexed DBがサポートされる可能性は高そうだ。Microsoftはこの技術を、Web SQLと呼ばれるライバルよりも支持しており、Mozillaも同じようなスタンスであるため、HTML標準化の過程でIndexed DBが大きく後押しされるだろう。
ただし、IE担当ゼネラルマネージャーのDean Hachamovitch氏は、インタビューの中で明言を避けた。同氏は「楽しい論争が起こっている」と指摘し、「現在、頭のよい人たちが、両主役をめぐって盛んに議論している」と述べている。
同氏は、WebGLについては冷たい。なぜなら、WebGLを採用すれば、ウェブデベロッパーは新しい種類のプログラミングを学ばなければならないからだ。
「WebGLはまた別のマークアップだ。それを欲しがる開発者がどれくらいいるだろうか」(Hachamovitch氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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