iSuppliが米国時間3月18日に発表した新しい調査結果によると、2009年に景気低迷に見舞われた半導体業界は2010年、支出の2けた増加による恩恵を受けることになりそうだという。
OEM(Original Equipment Manufacturer)による2010年の半導体支出は、前年比で13%と大幅に増加し、1779億ドルになると予測されている。一方、EMS(Electronic Manufacturing Service)プロバイダによる2010年の支出は、前年比15.1%増の377億ドルになる見込み。
iSuppliによると、OEMの中で2010年の半導体支出が最も高くなるのはHewlett-Packard(HP)で、約126億ドルを費やす予定であるという。第2位は125億ドルのサムスン電子で、以下、Nokia、Appleの順に続く。
サムスン電子は2011年、ワイヤレス携帯端末から3Dテレビにいたるまでの多数の新製品を発表することに伴い、支出の第1位に躍り出ると予測されている。また2011年には、AppleがNokiaを超えて第3位になる見込みである。Appleは2007年の「iPhone」発売以来、半導体支出を大幅に増加させてきた。
OEM向け電子部品を製造するEMSプロバイダは、顧客からの注文が激減し、苦しかった2009年を何とか切り抜けてきた。しかし2010年には需要が高まり、EMS市場の急速な立ち直りが期待されている。またOEMは、コンピュータや携帯電話だけでなく、それ以外の製品も外部委託し始めるようになり、EMS企業にさらなる収益源を提供することになるだろうと期待されている。
iSuppliによると、子会社のInnoluxがAppleの新製品「iPad」に使用されるガラスパネルを製造するFoxconnの半導体支出は2010年、前年比18.7%増の226億ドルになる予定だという。同社は、「iPod」、任天堂の「Wii」、ソニーの「PlayStation 3」、そして多様なHP製品に対しても、部品を供給している。
Foxconnに続いて第2位となるのはFlextronicsで、2010年の半導体支出は70億ドルになる見込みとiSuppliは記している。Sony Ericsson、HP、Research In Motionからの注文が増加しているFlextronicsは、中国の製造工場を拡大する計画もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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