Googleは米国時間3月4日、「YouTube」において字幕自動付加技術を全ユーザー向けに提供すると発表した。これにより、動画の視聴と検索エンジンによる動画検索が容易になることが期待されている。
Googleは、YouTubeを誰にとってもアクセスしやすいサービスにしようとしている。YouTubeの本社があるカリフォルニア州サンブルーノで4日に開催されたプレス向けイベントにおいて、Googleは、聴覚障害を抱える視聴者だけでなく、第二言語として英語を学習しているユーザーにも同機能は便利だとアピールした。
動画の提供者は現在、機械で自動的に音声をテキスト変換する字幕機能を自分の動画について申し込めるようになっている。また、字幕が付されていない動画については、ユーザーからリクエストを送付することが可能だ。その後、該当する動画は、自動字幕生成待ちの状態となり、1時間から1日以内のタイミングで字幕が付されることになる。Googleでは、このタイミングについて、短縮を図ろうとしている。
この字幕をつけるために用いられる技術は、Googleの音声検索に用いられているのと同じ構造を採用しているが、同社の広報担当によると、動画に字幕をつけるのは明らかに異なる課題があるという。Googleの音声検索は携帯電話からの音声を処理するが、携帯電話にはノイズキャンセリング機能が搭載されている場合がある。また、話者も1人だけだ。それに対して、動画には、さまざまな方言を話す複数の話者が登場する。また、バックグラウンドのノイズという問題もある。
Googleは、現在こうした課題に取り組んでいるところであり、他にも英語以外の会話言語への対応も検討されていることを明らかにした。現時点では自動で字幕をつける機能の提供は英語のみに限られているものの、同社の翻訳サービスを用いて、字幕を他の50のサポートされている言語へと翻訳可能である。
すでに今回発表の新機能は一部のユーザー向けに提供が開始されており、全ユーザーへ数日以内に提供される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス