Gartnerが発表した最新の調査結果によると、2009年通年における全世界の携帯電話販売台数は微減したが、第4四半期には回復を示したという。
2009年に世界の消費者が購入した携帯電話の台数は12億1000万台で、前年から0.9%減少した。しかし、Gartnerが米国時間2月23日に明らかにしたところによると、AppleやResearch In Motion(RIM)などが提供するスマートフォンや、ローエンド機種の好調により、第4四半期の販売台数は前年同期比8.3%増の3億4000万台まで伸びたという。
2009年は販売価格も打撃を受けた。競争の激化によって、携帯電話メーカーは価格を低く抑えることを余儀なくされた。中国やインドのような市場では、そうした傾向が特に顕著だった。
NokiaとMotorola、Sony Ericssonは2009年に売上高と市場シェアが前年比で縮小した。
Gartnerは、2010年には景気回復が進むにつれ、価格が安定化し、売上高が2桁成長に戻ると予測している。しかし、競争が利幅を圧迫する状況は今後も変わらない見通しだ。
2009年を通して特に好調だったのはスマートフォン市場で、販売台数は前年比23.8%増の1億7240万台を記録した。第4四半期には販売台数が急増し、前年同期比41%増の5380万台に達した。
「iPhone」のメーカーであるAppleと「BlackBerry」のメーカーであるRIMは、世界スマートフォン市場でそれぞれ14.4%と19.9%にシェアを拡大した。
スマートフォン市場におけるAppleのシェアは6.2%拡大し、同社は世界市場シェアランキングで3位に浮上した。
2009年はGoogleのOS「Android」を搭載したスマートフォンも成長を記録し、シェアを3.5%伸ばした。Gartnerによれば、Android搭載携帯電話の販売台数は今後も増え続けるはずだが、スマートフォン市場でのGoogleの存在に対する混乱によって、Androidの勢いが削がれる恐れがあるという。
「Androidの2009年第4四半期における成功は、より多くのメーカーがAndroid搭載製品を発表する2010年も持続するはずだ。しかし、一部のCSP(通信サービスプロバイダー)とメーカーは、携帯電話市場でのGoogleの意向に対して懸念が高まっていることを明かしている」とGartnerの主席リサーチ アナリストであるRoberta Cozza氏は声明で述べた。「そうした懸念のために、メーカーが製品戦略を変更したり、CSPが在庫を抱えるデバイスの種類を変更したりすることになれば、Androidの成長は2010年に停滞するかもしれない」(Cozza氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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