Microsoftは、競技が進んでいないときに動画ストリームの途中で容易に広告を挿入できるようにすることで、収入面でもNBCを支援しようとしている。北京五輪のときには、このような広告は技術的に難しいことが判明したため、いわゆる「プリロール」広告だけが使用された。
「NBCは、ストリームを見ながら待機する広告オペレーターを配置する予定だ。基本的に、ボタンを押せば、広告が挿入される」(Seuss氏)
これはかなり大きな前進だとSeuss氏は言う。同氏はさらに「スムーズストリーミングの非常によいところは、ユーザーエクスペリエンスに一切割り込むことなく広告を挿入できることだ」とも述べている。
Microsoftは、そのほかの方法でも冬季五輪を利用しようと考えており、同社の「Bing」のトップページに五輪にちなんだ画像を載せたり、「MSN.com」に特別な検索結果モジュールを配置したりしている。
北京五輪から得た教訓に基づき、いくつかの工夫も施されている。北京五輪では、ウェブストリームに付随するブログや実況解説が動画の動きに先行してしまうケースがあった。Suess氏によると、今回そのようなデータは、関連する動画により適切に組み込まれるという。
スポーツファンにとってもう1つうなずけるのは、「NBC Olympics」サイトで、ビデオリプレーをクリックする前に得点を見なくてもよくなることだ。このことには、筆者も含め多くの人々がうんざりさせられていた。
「それは、NBCの編集上の決定だったが、よい決定ではなかった。今回同社はその点について姿勢を変えた。ホッケーの試合のリプレーを見ようとしたとき、タイトルから試合の得点が分かってしまうことがなくなる」(Seuss氏)
バンクーバー五輪でのもう1つの変更点は、すべてのストリームにSilverlightが必要になることだ。北京五輪では、最高水準の画質と多くの便利な機能を備えた高機能プレーヤーではSilverlightが使用されていたが、基本的な「Windows Media」ベースのプレーヤーも利用できた。今回は、ユーザーはSilverlightをインストールしておく必要がある。また、動画は独立したプレーヤーで再生されるのではなく、YouTubeのようにページ内で再生される。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」