グローバルサイトを制作する場合、本社内のみならず、海外担当部署や現地法人との調整が発生します。現地法人においてサイトの運用に手が回らないところでは本社側の案に従って運用負荷が軽減されることを望む傾向にありますが、独自にウェブサイトに力を入れているアメリカやヨーロッパは、日本側から単純にサイト構成案を提示してもまとまりません。
アメリカではウェブサイトが充実していないと会社自体が信頼されないという固有の背景があり、現地法人側も試行錯誤を重ねて培ってきた経験とウェブサイト運営に対する自負があります。また、ヨーロッパでは美術的な面が重視される傾向も加わってきます。
この点は各企業ごとの事情にもよりますが、グローバルサイトリニューアルにおいては、プロジェクト初期からアメリカやヨーロッパなどの主要地域の担当者を巻き込み、また運用面を含め具体的な実現イメージを共有しながら進めることが成功の秘訣です。
企業のグローバルサイト(海外事業向けサイト)については、日本語サイトをそのまま英訳するだけでは不十分です。利用者となる各国のユーザーをそれぞれ分析しユーザーシナリオを考えてウェブサイトのコンテンツ、サイト構造、必要な言語を検討しなければ成果をあげるサイトとすることはできません。
また、ユーザーが外国人であるがゆえに、サイトの形式面でも日本向けサイトとは異なる注意点を意識しなければなりません。
これらの点を踏まえたうえで、早い段階から社内や現地法人と調整し進めていくことが、グローバルサイトの成果創出を実現するカギとなるのです。
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