自ら立ち上げたヤフー「リスペクトしている」--グーグル新役員の有馬氏 - (page 2)

鳴海淳義(編集部)2010年01月29日 10時55分

 脅威というより大先輩です。自分が関わってきたことを抜きにしてもやはりパイオニアですし、圧倒的なリーチ、ユニークユーザー数を持っています。ユニークユーザー数と滞在時間ではYouTubeもいいところまで行っていますが、ポータルとしてヤフーは強大ですので、ライバルというのもおこがましいという部分もあります。

グーグル専務執行役員営業本部長の有馬誠氏

 ただ、グーグルはヤフーに少しでも近づいていく資格と責任を持っていると思います。少しでも近づいていく努力をすることで競争原理も働くでしょうし、健全です。

 現状のヤフーは仰ぎ見る存在で、目標としてすごくリスペクトしています。そういう目標がないと何から手をつければいいか迷ってしまうこともあるでしょう。そういう意味では非常にありがたい存在かもしれません。

--グーグルのコアである検索をみると、依然としてヤフーが1位ではありますが徐々に差は詰めているように見えます。現在の2社のポジションについてはどう感じていますか。

 ヤフーは検索も持っていますが、自社でコンテンツを集めてポータルビジネスも展開しています。一方でグーグルはなるべく情報を持たず、検索結果の先のページにいかに速く到達してもらうかを目指しています。そういった意味ではまず検索のところだけでも優位に立ちたいという方針ではあります。

 ただ、やはりヤフーはそのほかのポータルの部分がすごく強大なので、そういった部分についても何らかのサービスを提供する必要があるでしょう。サーチ単独での努力は必要ですけど、もう少し総合的にとらえていかないと、ユーザーから見るとあくまでヤフーとの使い分けの対象にしかならないのではと感じています。

 かたやテクノロジーの会社で、かたやメディアの会社ですから、ヤフーと比べてより大きくするだとかはあまり意識していません。でもグーグルのワールドワイドの資金力と技術力、ものすごく優秀な2万人の人材が同じ方向を向けば、すごく面白いことができると確信しています。

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