KDDIは1月25日、米国のケーブル会社であるLiberty Global(LGI) グループからジュピターテレコム(J:COM)の株式259万2511株(議決権ベースで37.8%)を3616億5500万円で譲り受けると発表した。これにより、J:COMはKDDIの関連会社となる。
J:COMは1995年に設立された国内最大手のケーブルテレビ局。158万件のブロードバンド回線契約数を持っており、KDDIはJ:COMや2007年6月に子会社化したケーブルテレビ局のジャパンケーブルネットを合わせ、ブロードバンド回線市場の12%超を保有することになる。
関連会社化について、KDDI代表取締役社長兼会長の小野寺正氏は「J:COMの固定アクセス回線を活用することでNTTグループへの依存度を減らし、アクセス基盤の強化を図る」と狙いを語る。また、J:COMが327万世帯の顧客基盤を持つことから、KDDIの固定通信サービスやモバイルサービスなどを売り込みたいとした。
J:COMは住友商事とLGIグループの合弁会社であるLGI Super Media LP(SM)が58.1%を保有していたが、両社は2月18日付けで合弁関係を解消する。SMの保有するJ:COM株のうち住友商事の出資分は住友商事が直接保有し、LGI分をKDDIが取得する。譲渡日は2月中旬ごろの予定だ。
今回の話はLGI側からKDDIに持ち込まれたものとのことで、追加出資については「白紙の状態」(小野寺氏)とした。
なお、J:COMの業績は2008年12月期で営業収益(売上高)2943億円、営業利益536億円、純利益279億円となっている。
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