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年始の新興市場、グリーとミクシィの株価急落をきっかけに失速

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 年末年始の新興市場に異変が起きている。ミクシィやサイバーエージェント、グリーなど主力ネット株が上場する東証マザーズのマザーズ指数は2009年の大納会である12月30日にかけて続落し、年が明けて1月5日から7日にかけては3日続落。1月6日には2009年12月3日以降、上回って推移してきた25日移動平均線を下回った。

 25日移動平均線は過去1カ月の投資家の買い平均価格の目安。相場の方向感を示すものとして重要視されており、それを下回ってきたことで、先行きへの不安感が台頭している。

 東京市場全般は好調。日経平均株価は年明けに2009年来高値を更新し、2008年10月以来の1万1000円回復が間近に迫っている。ソニーやキヤノン、東京エレクトロンなど日本を代表する企業の株価が買われている。日本株は欧米など世界の株式市場が一斉に上昇する中で取り残されてきたが、ここにきて出遅れ是正の動きとなってきた。

 全般に逆行する形での新興市場失速の直接的な原因はグリー株。モルガンスタンレー証券が1月6日付で投資判断を「オーバーウェート(強気)」から「イコールウェート(中立)」に引き下げた。これを受けた翌7日の株価は大幅安。新興市場全体にも上昇一服感が強まった。

 モルガン・スタンレー証券では、グリーの2009年12月のページビュー数に息切れ感が出始めている可能性があると指摘する。10〜12月期は課金ARPUが引き続き上昇し、会員純増数も高水準を維持すると予想しているが、短期的なモメンタムは強気を継続するほどの確信が持ちづらいとコメントしている。目標株価は1月5日終値と同等の5600円を継続している。

 グリー株がこのレポートを受けて急落した1月6日は、ミクシィにも悪材料が浮上。同日付日本経済新聞で10〜12月業績の減益が報じられた。「ミクシィアプリ」の開発新費が利益を圧迫するとしているが、これは従来から会社側が示していたシナリオ。想定通りの内容ではあったが、主力ネット株への投資意欲が後退する中でネガティブ視する向きが多く、株価は急落した。1月6日はマザーズ市場の主力2銘柄が売られたことで地合いが一気に悪化している。

 新興市場失速の背景には東証1部市場の活況がある。年末相場でサイバーエージェントを中心に主力ネット株が人気を集めたが、年を越して個人投資家の物色は東証1部市場の主力銘柄や低位材料株に流れている。東証1部市場と新興市場が反比例する動きを見せるケースも多くみられるようになってきた。新興市場の上昇を支えてきた、目先の値動きを好む資金が東証1部市場に流出している現状は、主力ネット株にとって厳しい。

 一方、ネット株の多くは業績好調で、今月中旬から始まる決算発表への期待も高まっている。個人投資家の人気は後退しているが、サイバーエージェントやグリーにはフィディリティ投信など機関投資家による買い増しが確認されている。目先人気の後退による足元の株価下落は、中長期的な観点では買いの好機となる可能性もありそうだ。

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