サムスン電子とRealDは米国時間1月4日、サムスン電子のテレビにRealDの3Dディスプレイ技術を使用する提携を発表した。これは、RealDにとって、事業を現在の映画館から、将来は家庭へと広げるのに役立つ動きだ。
サムスン電子のビジュアルディスプレイ部門担当シニアバイスプレジデントを務めるDongho Shin氏は、声明の中で次のように述べた。「この提携によりわれわれは、一体感を生む実物そっくりの奥行きや、新たな領域に達する鮮明な色彩など、3D技術が実現する最高のものを提供し、テレビ視聴体験の強化に取り組んでゆく」
3Dディスプレイ技術は現在のところ、一般に有料映画館のスクリーンに使用が限定されており、「RealD 3D」は、「XpanD 3D」およびDolby Laboratoriesの「Dolby 3D」に対抗する規格だ。だがホーム3Dシアターは、次の開拓分野といえる。James Cameron監督の「アバター」を代表例とする3D映画の話題作がはずみとなって、映画の制作と上映のいずれにおいても3D技術の利用が主流へと押しあげられつつある。
3Dにおける厄介な問題は、視聴者の両目に同じ場面をわずかに異なる角度から捉えさせることによって、脳内における3D世界の再構築を確実に行わせることにある。今日の映写では、主に特殊なメガネを使うことでこれを実現している。ただし何十年も前にあった赤と青の厚紙製ではなく、現在では洗練された技術によるさまざまなメガネが提供されている。RealDは、偏光を利用して右目と左目の視界を分離する。
DisplaySearchが同じく4日に発表した調査結果によれば、3Dテレビの市場規模は現在はごく小さいとはいえ、成長傾向にあるという。
DisplaySearchの予測によれば、3Dテレビの出荷台数は、2009年の20万台から2018年には6400万台にまで増加し、現在小額にとどまっている3Dテレビの売り上げは、2018年に170億ドルまで増加するとみられている。
ただし、近い将来に3D用メガネが不要になるとは期待できない。
「(メガネが不要の)裸眼立体視技術には限界があるため、まだ当分の間、大部分の3Dアプリケーションにはメガネに相当する器具が必要になる」とDisplaySearchは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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