代表取締役の小林清剛氏は、学生時代にコーヒー豆のECサイトなどを立ち上げたものの失敗。その後、数多くのビジネスアイデアから選びに選んだのがアドメーカーの事業だったそうだ。
同社は10月にはサムライインキュベートを引受先とした750万円の第三者割当増資を実施している。今後はiPhoneアプリケーションの企画や開発、PRをパッケージ化した「アプロモ」とアドメーカーをセットで提供していくことで、広告導入アプリケーションの拡大を狙う。
同じく4月に設立されたのが、ミニブログサービス「ミログ」を運営するミログだ。
代表取締役社長の城口洋平氏は、2007年に診療所「コラボクリニック新宿」を創業するも1年後に閉鎖。その後シリコンバレー留学を経てミログを設立した。設立後4カ月という、スタートアップ企業としては異例とも言えるスピードでジャフコから約1億円の増資を受けるに至ったことも話題になった同社。現在は自然言語解析をベースにしたサイト監視サービスの開発も手がけている。
名刺の代行入力やオンライン上での管理ができる名刺管理サービス「Shakehands」。もともと、日本技芸の1事業として4月にスタートしたサービスだったが、事業の本格展開にあたり6月に運営会社のシェイクハンズを設立した。
法人向けから個人向けまで、オンライン名刺管理サービスはいくつかあるが、Shakehandsは、名刺にSNSのような関係性を持たせているのが特徴。Aというユーザーが、自分の名刺情報をアップデートした場合、ほかのユーザーが持つAの名刺情報が自動的にアップデートされる。
今回ご紹介したのは2009年に設立した企業ばかりだが、この1年間さまざまな起業家を取材させていただく機会に恵まれた。
学生の頃から練っていたビジネスプランをコンテストなどに出すも認められず、その悔しさをバネに起業。わずか1、2年で黒字化を達成したという話もあれば、かつて事業に失敗し、経験を糧に再び起業したという話もあった。また1つの事業に成功しても、そこにとどまることなく、新たな環境でビジネスに取り組んでいるという話もあった。
「ベンチャーを取り巻く環境はいいとは言えない。だが、MicrosoftやAppleだって、もともとは不況下に現れたベンチャー。本当のイノベーションを起こすのはこんな時期に立ち上がる企業だ」
これは2009年前半に話を伺った、あるベンチャー業界関係者の言葉だ。もちろんすべての起業が成功するという訳ではないが、さまざまな企業からイノベーションの片鱗を感じ、刺激を受けることも少なくなかった。2010年も、そんな可能性を秘めた企業について取材し、ご紹介できればと思う。
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