Intelは米国時間12月21日、大きな影響力を持つ同社プロセッサ「Atom」について、2008年春の最初のリリース以来、最大となるリニューアルを発表した。これに伴い、最新Atomを搭載した新型ネットブックも続々と登場する見込みだ。
今回発表となったIntelの最新Atomプロセッサ「N450」および「NM10 Express」チップセットは、これまで「Pine Trail」の開発コード名で呼ばれていたもので、すでにお伝えしたように、2010年1月開催の「Consumer Electronics Show(CES)」で披露される多くの新型ネットブックに搭載予定だ。Hewlett-Packard(HP)、Acer、Dell、ASUSTeK Computer、東芝、Lenovoなどのメーカーは、CES前に新システムを発表するか、CESで最新モデルを披露するとみられる。
Intelによると、Atomはこれまでに80以上のネットブックが採用しており(平均価格は約350ドル)、最新版の搭載システムは米国時間2010年1月4日から提供開始になるという。
Pine Trailでは、これまで別のチップに搭載していたグラフィックス機能を、Intelとしては初めて中央処理装置(CPU)に搭載した。これにより、チップ数は3つから2つに減り、パッケージサイズが約60%縮小した。
Intelのネットブックマーケティング責任者、Anil Nanduri氏は取材に対し、「グラフィックス機能とメモリコントローラを内蔵した初めてのモノリシックプロセッサだ」と述べている。同氏によると、新プロセッサに付随する「I/O」チップセットのNM10も、サイズが小型化しているという。
このことはユーザーにとって、バッテリ駆動時間の改善と薄型化を意味する。「今後はよりスマートなデザインが登場し、バッテリ駆動時間も延びる」と語るNanduri氏によると、最新版は前世代のAtomに比べ、平均消費電力を約20%低減しているという。
最新Atomチップを搭載するASUSTeKの新型「Eee PC 1005PE」をテストしたCNET ReviewのDan Ackerman記者は、「このシステムはバッテリ駆動時間が8時間以上あった」と述べている。
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